浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ドイツ史|ナチズム、ホロコースト

「ファシズムの世紀」について――ローザ・ルクセンブルク財団より

やはり昨今の状況のせいでしょうか。ファシズム研究がふたたび盛んになっている感があります。 2020年、フリードリヒ・ブルシェルが編集した「ファシズムの世紀――西洋、アイデンティティ、ヨーロッパ、新自由主義についての新右翼的言説」というタイトルの論…

「歴史家論争2.0」――マイケル・ロスバーグの論説より

「現在の歴史(Geschichte der Gegenwart)」というドイツ語のウェブサイトがあります。 Geschichte der Gegenwart このサイトに、2020年9月23日、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のホロコースト史研究者、マイケル・ロスバーグ(Michael Rothberg)氏の論…

ヴァルター・ベンヤミンの弟、ゲオルク・ベンヤミンについて

2020年9月5日、『ノイエス・ドイチュラント(Neues Deutschland)』紙のウェブサイトにヴァルター・ベンジャミンの弟、ゲオルク・ベンヤミンを紹介する記事が掲載されました。 Georg und Walter Benjamin: Aufrecht zwischen den Stühlen, in: Neues Deutsch…

ラーフェンスブリュック強制収容所を生き延びた女性労働者の自伝について

2020年、ナチ・ドイツが設置した女性向けの強制収容所のうち、最大の施設であったラーフェンスブリュック強制収容所に送られ、生き延びた女性労働者の自伝が出版されました。 Katharina Jacob, Widerstand war mir nicht in die Wiege gelegt, hrsg. v. Hamb…

ホロコースト記念館の生存者の証言映像について

ヤド・ヴァシェム、すなわちホロコースト記念館(The World Holocaust Remembrance Center、Internationale Holocaust Gedenkstätte)については、いまさら紹介するまでもないかもしれません。一応、ここにリンクを貼っておきます。 Yad Vashem - The World …

ナチ・ドイツによるホロコースト史料集、第10巻・第11巻の刊行

2020年、De Gruyterより出版されているホロコースト史料集 Die Verfolgung und Ermordung der europäischen Juden durch das nationalsozialistische Deutschland 1933–1945(VEJ、ナチ・ドイツによるヨーロッパ・ユダヤ系住民の迫害と殺害、1933-1945年)…

ネオナチにとっての「ベルリンの壁の崩壊」――北ドイツ放送ウェブサイト記事について

ドイツ民主共和国の消失は、ドイツ連邦共和国のネオナチにとってどのような意味を持ったのでしょうか。また、ドイツ民主共和国時代に「ネオナチ」はそもそも存在していたのでしょうか。 この問いについて、当事者のインタビューを中心に構成された番組(30分…

ナチ体制下のシンティ・ロマ虐殺について―― der Freitag紙より

2020年8月2日、ドイツの週刊新聞 『デア・フライターク』(der Freitag、金曜日) にナチ体制下のシンティ・ロマ虐殺について、「沈黙を破る」と題された記事が掲載されました。8月2日は2015年にEUがシンティ・ロマの犠牲者を追悼する記念日に定められていま…

戦後75年、ドイツの記憶をめぐる政治について――ローザ・ルクブルク財団ウェブサイトより

2020年7月に、戦後75年を記念して戦争とナチ支配をめぐる記憶に関する小冊子が、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに掲載されました。リンク先は以下の通りです。PDFのマークがあるアイコンをクリックしてください。 Jan Korte, Umkämpftes Gebiet: …

ハインリヒ・ヒムラーの業務日誌(1941・42年)のフリーアクセス――ハンブルク現代史研究所より

2020年7月20日、ハンブルク現代史研究所(Die Forschungsstelle für Zeitgeschichte in Hamburg)のウェブサイトに、ハインリヒ・ヒムラーの業務日誌(1941・42年)の公刊史料がアップされました。自由にダウンロードできます。 Der Dienstkalender Heinrich…

ナチ・ドイツによるフランス軍アフリカ人兵士の虐殺について――France 24より

2020年6月21日、国際ニュースチャンネル、France 24のウェブサイトに「フランス軍アフリカ人兵士のナチ虐殺、80年後」という記事がアップされました。 The Nazi massacre of African soldiers in French army, 80 years on 1940年6月にナチがフランスを侵略…

アリス・ザーロモン文書館のデジタル化プロジェクト――デジタルドイツ女性アーカイブより

2020年7月15日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトで、「社会事業の先駆的女性としてのユダヤ系女性たち」というタイトルの記事が掲載されました。 Jüdische Frauen als Pionierinnen der Sozialen Arbeit デジタルドイツ女性アーカイブは、アリス…

「どのように右翼は歴史を歪曲するか」――アンネ・フランク教育センターのブックレット

フランクフルト・アム・マインにあるアンネ・フランク教育センターのウェブサイトを訪問しました。 Bildungsstätte Anne Frank もとは、2020年6月15日の「デジタル・アンネ・フランクの日」の情報に接することがあって、もう一度確認するためでした。 2017年…

ホロコーストとBlack History Matters――ノイエンガメ強制収容所記念館より(2020年8月18日更新)

はじめに Anton de Komについて はじめに ハンブルク近郊にナチのホロコーストを追悼・記録・検証する施設、ノイエンガメ強制収容所記念館があります。*1 同施設のウェブサイトはとても充実しています。そして同時に、SNSによる発信も積極的に行われています…

2016年以降のナチ強制収容所祈念施設に対する極右・ネオナチ襲撃事件の時系列記録――taz紙より

ドイツに留学しているとき、左派系で学生が読む新聞ということで、taz紙を知りました。die tageszeitung、通称のtaz(タッツ)として有名です。*1 そのtaz紙のウェブサイトに、2020年5月26日、ナチ犯罪の祈念施設である強制収容所への攻撃が年々増加している…

ホロコースト研究オンライン講座――EHRI(欧州ホロコースト研究基盤)より

EHRI(European Holocaust Research Infrastrukture、欧州ホロコースト研究基盤)のウェブサイトは、ホロコーストに関する研究成果を教育・研究に活用したい人に向けたオンライン講座を公開しています。 EHRI Online Course in Holocaust Studies これは教員…

ナチ犯罪と戦後補償――「ゲットー年金」受給資格の新たな判例

ナチ犯罪、戦争責任、戦後補償に関連する記事を目にしました。『南ドイツ新聞(Süddeutsche Zeitung)』2020年5月20日付のものです。*1 Bundessozialgericht spricht wegweisendes Urteil zu Ghettorenten 同日、ドイツ連邦社会裁判所がナチ・ドイツ占領下ポ…

ナチズムとホロコーストについての遠隔授業向けデジタル教材リンク集

2020年5月12日、ドイツ連邦政治教育センター(Bundeszentrale für politische Bildung、bpb)のウェブサイトで、ナチズムとホロコーストについての遠隔授業向け教材リンク集がアップされました("Lernen auf Entfernung: Digitale Angebote über Nationalsoz…

ナチズムに対するシンティ・ロマの抵抗についての教材――ベルリンのドイツ抵抗記念館より

ベルリンにドイツ抵抗記念館という施設があります。*1 Gedenkstätte Deutscher Widerstand そこに「Bildungsangebote」という項目があり、さらにその下部に「Lernmaterialien」という教材提供ページがあります。 そのページに新たに、ナチズムに対するシンテ…

「ゲスターポが来るまで」――ハンブルクのチャイナタウンについてのドキュメンタリー動画

2020年5月13日、ローザ・ルクセンブルク財団(rls_history)の案内で、「ゲスターポが来るまで」という短いドキュメンタリー動画がYoutubeにアップされていることを知りました。*1 ハンブルクのザンクト・パウリ地区にあるチャイナタウンを舞台にしています…

ドイツ連邦文書館のツイッター動画シリーズ――文書館員が2分で所蔵史料を解説します(2020年7月22日更新)

はじめに 1 これまでの投稿動画一覧 2 投稿動画についての簡単な紹介 第4回 ギョーム事件(1974年) 第5回 新しい国旗案(1919年) 第6回 最初の女性閣僚へのエリーザベト・シュヴァルツハウプトの指名 はじめに ドイツ連邦文書館のツイッター動画シリーズ「…

Schalom Freiburg!――フライブルクのユダヤ系コミュニティの足跡を辿る音声ガイド

「第3世界情報センター」(informationszentrum 3. welt)から、メーリングリストなどで色々と情報を得ています。*1 そのサイトの「Projekte」の一つに「そこは何だったか(War da das)」というページがあります。2020年はフライブルクの都市の歴史が始まっ…

ドイツの反ファシズム関係7文書館の図書総合目録

こんなサイトを見つけました。*1 Bibliotheks-Verbundtakalog antifaschistischer Archive(反ファシズム文書館の図書館総合目録) 以下の7つの文書館が所蔵する2万点以上の図書の総合目録です。ナチズムの時代から1945年以降の極右の文献、専門書、二次文献…

アーロルゼン・アーカイブズについて――ナチ迫害の犠牲者・生存者史資料を収集する国際センター

ナチズムを専門に研究しているわけではないのですが、私の経済史ゼミでもだいたい毎年一人はナチズムに関する卒論をテーマにする学生が出てきます。 2020年5月9日、ナチ迫害の犠牲者・生存者に関する史資料を収集する国際センター、アーロルゼン・アーカイブ…

移民と移動――ハンブルク現代史研究所「記憶のワークショップ」

ハンブルク現代史研究所(FZH, Forschungsstelle für Zeitgeschichte in Hamburg)は、1990年より「記憶のワークショップ(Werkstatt der Erinnerung)」という活動に取り組んでいます。 最初に、ハンブルクでナチズムによって迫害された人たちの語りを収集…