浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

現代社会・経済

#Westsplainingと#Eastsplaining――現在の歴史より

2023年5月28日、ドイツ語圏の現代史オンライン・ウェブサイト Geschichte der Gegenwart(現在の歴史)に、#Westsplaining und #Eastsplainingというタイトルの論説が掲載されました。 Sylvia Sasse, #Westsplaining und #Eastsplaining, in: Geschichte der…

旧東ドイツ・アイデンティティと左派政治――ローザ・ルクセンブルク財団評論誌『ルクセンブルク』より

2023年5月、ローザ・ルクセンブルク財団の評論誌 Luxembuerg: Gesellschaftsanalyse und linke Praxis に、ドイツ民主共和国、つまり旧東ドイツ出身であることのアイデンティティが左派の政治にどのようなインスピレーションを与えるか、というテーマの対談…

グリゴリス・ランブラキスについて――ローザ・ルクセンブルク財団より

ギリシャ現代史に関心がありまして、2023年5月25日、ローザ・ルクセンブルク財団ホームページに、グリゴリス・ランブラキス(1912-1963年)の足跡をたどる論説が掲載されましたので、リンクを貼っておきます。 Evi Gkotzaridis, "When Feelings Precede Tho…

ドイツにおける難民政策についての歴史的位置について――Geschichte der Gegenwartより

2023年5月24日、ドイツ語圏の現代史をテーマとしたウェブサイト、Geschichte der Gegenwart(現在の歴史)に、「『難民妥協』――現在の調停の試みの歴史的位置づけ」というタイトルの論説が掲載されました。 Stefan Zeppenfeld, Der „Asylkompromiss“. Histor…

ベルリンの左派社会運動の書店シュヴァルツェ・リッセについてのインタビュー記事――nd紙より

2023年5月22日、ドイツ語圏の左派系ジャーナル nd 紙Kollectiveökonomie(協同経済)の欄に、左派社会運動系の書店シュヴァルツェ・リッセ(Schwarze Risse、黒い裂け目、割れ目の意)についてのインタビュー記事が掲載されました。 Niels Seibert, Kollekti…

マリア・ミースの追悼記事について

2023年5月15日、日本でも『国際分業と女性――進行する主婦化』(奥田暁子訳、日本経済評論社、1997年)や共著の『世界システムと女性』(古田睦美・善本裕子訳、藤原書店、1995年)で知られる、マリア・ミースさんが亡くなりました。 エラスムス・ロッテルダ…

ドイツのストライキと移民、1973-2023年――ローザ・ルクセンブルク財団より

ローザ・ルクセンブルク財団ノルトライン=ヴェストファーレン支局は、2023年8月から10月にかけて、半世紀前からのストライキの過去を振り返る映画鑑賞や討論企画を各地で開催するとのことです。*1 „Ihr Kampf ist unser Kampf!“ Streik 1973 bis 2023 und d…

ザクセンにおけるナチズムについての記憶事業――ハンナ・アーレント全体主義研究所ブログ「手すりなき思考」より

2023年5月10日、Hypothesesという人文社会科学系プラットフォームのブログに、ハンナ・アーレント全体主義研究所ブログの投稿記事「ザクセンにおけるナチズムについての記憶事業」が掲載されました。 Francesca Weil/Uwe Hirschfeld/Jonas Kühne/Fruzsina Mü…

ドイツの新右翼研究――デュイスブルク言語社会研究所より

2023年4月に、デュイスブルク言語・社会研究所が刊行する雑誌 DISS-Journal の別冊6号として、「メタ政治と世界観――経済・社会政策問題についての新右翼の概念と議論」というプロジェクト報告書が公刊されました。PDFでダウンロードできます。 Helmut Keller…

ドイツのペンクラブについて――ドイツ連邦文書館のヴァーチャル展示より

ドイツ連邦文書館のSNSで、「ドイツ・ペンクラブ――ディナー・クラブから世界規模に活動する組織へ」というタイトルのヴァーチャル展示が紹介されました。 Der Deutsche P.E.N.: Vom Diner Club zur weltweit engagierten Organisation, in: Bundesarchiv - I…

ドイツの右翼ネットワークについて――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2023年4月21日、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「右翼ネットワーク――民主主義の危険か」というタイトルの論説が掲載されました。リンクはこちらです。 Martina Renner/ AnikaTaschke, Rechte Netzwerke: Gefahr für die Demokratie? in: Rosa-L…

ラナ・プラザ崩落事故から10年――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2023年4月24日、ローザ・ルクセンブルク財団の英語版ウェブサイトに、バングラデシュのダッカ近郊で起きたラナ・プラザ崩落事故から10年を経たことで、この事件を回顧するリレー・トーク形式の討論記事が掲載されました。 Kristina Strachov, Saydia Gulrukh…

カール・ディーツ出版社が語る『マルクス=エンゲルス著作集』改訂の苦労と新たな知見の獲得――nd紙より

2023年4月21日、ドイツ語圏の左派系メディア nd 紙に、「マルクス=エンゲルス著作集――責任のない読み物ではない」という趣旨のインタビュー記事が掲載されました。インタビューに答えている人は、マルクス=エンゲルス著作集(MEW)を改訂しているカール・…

『わたしたちのドイツ・メルヘン』について――3satより

2023年4月19日、3satというドイツ公共放送のウェブサイトで、2023年ライプツィヒ見本市で受賞したディンツァー・ギュンツェーターさんの小説『わたしたちのドイツ・メルヘン』(2022年)を紹介する番組が放送されました。 Literaturgespräch: "Unser Deutsch…

カール・コルシュ(1886-1961年)について

2023年4月19日、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、ブックミラー編『マルクス主義の刷新――カール・コルシュ(1886-1961年)』という本の紹介が掲載されました。 Sebastian Klauke, Buckmiller (Hrsg.): Die Erneuerung des Marxismus. Karl Korsch…

戦時の新自由主義と権威主義的転回――IRGACより

このブログでも、これまで IRGAC、すなわち International Research Group on Authoritarianism and Counter-Strategies(権威主義と対抗戦略に関する国際研究グループ)について紹介してきました。 「権威主義と対抗戦略に関する国際研究グループについて――…

右翼に対抗する研究――テュービンゲン大学における極右研究所の設置についてのインタビュー記事

2023年4月14日、ドイツの左派系メディア、nd 紙に、「極右研究所――右翼に抗する研究」という論説が掲載されました。テュービンゲン大学に新しい研究所が設置されるとのことで、その設置申請を作成した一人、メディア学を専攻するターニャ・トーマスさんへイ…

Sozial.Geschichte Onlineのジャック・ランシエール特集

2023年5月にインターネット公開された、Sozial.Geschichte Online(社会史オンライン)の第35号は、ジャック・ランシエール特集です。1975年から1980年の間に発表された論考を扱うものです。それらは1981年に発表された博士論文『プロレタリアの夜』へと発展…

右翼に抗する労働闘争――デジタル教育プラットフォームL!NXより

批判的視点から様々な社会問題の基本的な知識を身につけたいすべての人に開かれたデジタル教育プラットフォームを謳う、ドイツ語・英語のウェブサイト L!NX というウェブサイトがあります。このサイトについては、このブログで以前にも紹介したことがありま…

スターリン主義の歴史的検証の現況についての討論会YouTube動画――ローザ・ルクセンブルク財団

ベルリンの左派系の団体ヘレ・パンケ=ローザ・ルクセンブルク財団("Helle Panke"e.V.-Rosa-Luxemburg-Stiftung)のウェブサイトに、2023年4月17日に開催された討論会「今日の共産主義研究――スターリン主義検証の現状について(Kommunismusforschung heute.…

フランクフルト社会研究所創設100周年に寄せたフランクフルト学派を振り返る記事

2023年3月30日、ドイツの左派系ジャーナル『ジャコバン』(Jacobin)誌に「階級闘争から文明批判へ(Vom Klassenkampf zur Zivilisationskritik)」という記事が掲載されました。こちらは、フランクフルト・アム・マインにあるフランクフルト社会研究所(Ins…

労働組合について――ZDF(第2ドイツテレビ)が提供する子ども向け解説番組 logo!より

ZDF(Zweites Deutsches Fernsehen、第2ドイツテレビ)というドイツの公共放送局のホームページで、logo!という子ども向けニュース解説番組があることを知りました。 logo! - die Kindernachrichten des ZDF - ZDFtivi 色々と多彩な内容が放送されていますが…

ドイツにおける移民の自己組織化について――デジタルドイツ女性アーカイブより

2023年3月30日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに、「移民の自己組織の伝統路線」というタイトルの記事が掲載されました。 Traditionslinien migrantischer Selbstorganisation, in: Digitales Deutsches Frauenarchiv, 30. März 2023. リード…

キャンペーン「日本学術会議法の『改悪』に反対しましょう!」の紹介

研究仲間であり、発起人の一人から「日本学術会議法の『改悪』に反対しましょう!」というキャンペーンをお知らせいただきました。こちらでも紹介しておきます。 キャンペーン · 日本学術会議法の「改悪」に反対しましょう! · Change.org 日本学術会議は学…

ジャカルタ・メソッドについてのローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトの書評

在外期間中、見逃していましたが、ヴィンセント・ベヴィンス『ジャカルタ・メソッド』の日本語訳が2022年4月に出版されていたんですね。 ヴィンセント・ベヴィンス『ジャカルタ・メソッド ――反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺作戦』竹田 円訳、河出…

第5回ヘルマン・ヴェーバー会議とウェブサイト「民主主義の隠された声」

2023年3月15日から17日にかけて、ベルリンのフリードリヒ・エーベルト財団の会議場で、共産主義の歴史研究をテーマとした、第5回目のヘルマン・ヴェーバー会議が開催されました。 この第5回会議の詳細は、「民主主義の隠された声――1945年以降の西ヨーロッパ…

1848年三月革命時のベルリンのバリケード――nd紙より

2023年3月17日、ドイツの左派系オンライン紙 nd より、1848年三月革命175周年を機に、ベルリン市街戦をテーマとした論説が掲載されました。 Rüdiger Hachtmann, Revolution 1848/49: Barrikaden in Berlin, in: nd, 17. März 2023. 冒頭の段落を紹介します。…

APuZのウクライナ戦争特集

2023年3月6日に刊行された、ドイツ連邦政治教育センターの雑誌 Aus Politik und Zeitgeschichte (政治と現代史から)は、ウクライナ戦争特集です。PDF版が無料でダウンロードできます。 Krieg in der Ukraine, in: Aus Politik und Zeitgeschichte, 73: 10-…

ローザ・ルクセンブルク財団歴史ポッドキャスト第21回はカール・マルクス

ローザ・ルクセンブルク財団の歴史ポッドキャスト Rosalux History の第21回放送が同ホームページにアップされています。今回は、「カール・マルクス」です。リンク先はこちら。 Rosalux History, in: Rosa-Luxemburg-Stiftung 司会のアニカ・タシュケさん、…

東ドイツにおける国際友好と契約労働者について

1998年に設立された「ドイツ社会主義統一党独裁検証のための連邦基金(Bundesstiftung zur Aufarbeitung der SED-Diktatur)」のウェブサイトに東ドイツ時代に契約労働者に関連する特設ページがあることを知りました。こちらにメモしておきます。 Völkerfreu…