ハンブルク現代史研究所(FZH, Forschungsstelle für Zeitgeschichte in Hamburg)は、1990年より「記憶のワークショップ(Werkstatt der Erinnerung)」という活動に取り組んでいます。
最初に、ハンブルクでナチズムによって迫害された人たちの語りを収集することから始まりました。*1。この活動は2020年に30周年を迎えました。その記念のウェブサイトでは、いまではこの活動が最新の現代史の多くの観点を取り入れたオーラル史料の文書館に発展しているとのことです*2
その「記憶のワークショップ」のプロジェクトの一つを紹介しているウェブページが「移民と移動(Migration und Mobilität)」です。この移民研究プロジェクトが収集したインタビュー記録のうち、15人の事例が同ページの「Home」に掲載されています。ホロコースト生存者、トルコ系労働移民、学生の移動、ソ連占領地区からの移住など、選択された事例は、学術研究の史料としてだけではなく、歴史教育にも適切であると説明されています。
同ページにはオンラインでのドイツ移民史関連ウェブサイトのリンク集があり、こちらもまた移民史に興味のある人には有益でしょう。
【2022年6月30日追記】
2020年11月3日に記念企画「語り、聴き、歴史をつくった30年」の動画がハンブルク現代史研究所のvimeoチャンネルにアップされていました。関心がある方はどうぞ。
*1:同関連ページはこちら。Verfolgung im Nationalsozialismus
*2:ウェブサイトはこちら。30 Jahre Werkstatt der Erinnerung.