浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

「どのように右翼は歴史を歪曲するか」――アンネ・フランク教育センターのブックレット

 フランクフルト・アム・マインにあるアンネ・フランク教育センターのウェブサイトを訪問しました。

 もとは、2020年6月15日の「デジタル・アンネ・フランクの日」の情報に接することがあって、もう一度確認するためでした。

 2017年以降、6月に「アンネ・フランクの日」の催しは開催されています。2020年は新型コロナ感染症予防のため、第1回「デジタル・アンネ・フランクの日」として、Youtubeでの動画配信になりました。以下にリンクを貼っておきます。

 さて、ウェブサイトのトップページをみていましたら、右下の方に、"Geschichtsrevisionismus und Antisemitismus"(歴史修正主義と反セム主義)という欄をみつけました。

 そこに新しいブックレットのプリント版とオンライン版が紹介されていました。"Wie die Rechten die Geschichte umdeuten"(どのように右翼は歴史を歪曲するのか)という題名です。以下に、リンクを貼っておきます。ブックレットに直接ではなく、"Publikationen"のページから"Themenhefte"に飛ぶところまでのリンクです。無料でダウンロードできます。

 3部構成で、第1部「ナチとホロコースト」、第2部「ドイツ民主共和国と壁の崩壊」、第3部「教育学・メディア・文化運営からの行動戦略」からなっています。あわせて17本の小論などが掲載されています。

 ドイツでは、原則として、ナチ犯罪やホロコーストに関係する企画は無料でアクセスできるようになっています。すごいですよね。この加害の歴史に対する姿勢と行いは模範的だと思います。

 "Themenhefte"のページをチェックしてみましたが、あれ、以下の冊子はわたしのテーマに関わりますね(「ドイツ植民地主義=忘れられた遺産か――人種主義批判の教育事業のなかのポストコロニアル性」)。ここにメモしておきます。これも無料でダウンロードできます。