浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

アリーセ・ザーロモン文書館のデジタル化プロジェクト――デジタルドイツ女性アーカイブより

 2020年7月15日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトで、「社会事業の先駆的女性としてのユダヤ系女性たち」というタイトルの記事が掲載されました。

 

 

 デジタルドイツ女性アーカイブは、アリーセ・ザーロモン文書館(Alice Salomon Archiv)所蔵史料のデジタル化事業を助成しており、上記のリンク先の記事はその紹介になります。2020年1月から1年間の助成事業とのことです。

 

 この事業の中心は、社会事業の拡張を支えたユダヤ系女性の関与とナチ政権成立後のその追放についての、以下の2点の史料のデジタル化です。

 

  • Soziale Frauenschule Berlin-Schöneberg
  • Deutsche Akademie für soziale und pädagogische Frauenarbeit

 

 アリーセ・ザーロモン文書館のウェブサイトと同文書館によるこのデジタル化事業についての解説は以下をご覧ください。

 

 

 アリーセ・ザーロモン(Alice Salomon, 1872-1948)の経歴については、Jewish Women's Archiveのウェブサイトに掲載された英語の論説が参考になります。

 

 

 教育者、フェミニスト、経済学者、国際運動家で、専門的社会福祉事業、とくに社会福祉事業教育の分野を設立した人とのことです。ベルリンで最初の社会福祉事業の教育課程を創設し、社会福祉系学校の全国組織を立ち上げました。勉強になりました。

 

【2021年11月21日追記】

 2021年9月20日、デジタルドイツ女性アーカイブの助成事業として、同じくこの文書館所蔵史料デジタル化プロジェクトが紹介されました。リンク先はこちらです。

 

 

 アリスと表記していましたが、英語読みからドイツ語読みのアリーセに改めました。