浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

エルバーフェルトで開かれた最初の共産主義者の集会――西ドイツ新聞の記事より

 いつものように、ローザ・ルクセンブルク財団からのニュースで知った記事です。2020年7月3日、『西ドイツ新聞』のウェブサイトに、エルバーフェルトで最初に開催された共産主義者による集会についての記事が掲載されました。

 

 

 この記事を書いたReiner Rhefusは、今年、フリードリヒ・エンゲルスの伝記を公刊しています。

 

 

 このブログで以前にヴッパ―タール市が開催中のエンゲル生誕200年記念行事「エンゲルス2020」について触れました。この本と7月3日付の新聞記事は「エンゲルス2020」の公式行事との位置づけは見当たりませんが、もちろん意識した取り組みでしょう。*1

 この記事では、1844年に起きたシュレージエン織工一揆プロイセン国王の呼びかけ後、エルバーフェルトにも「民衆教育協会」が設立されたこと、それを当時25歳であったフリードリヒ・エンゲルスやモーゼス・ヘスらが利用し、社会問題とそれへの共産主義的な答えを議論するための場として利用したことが説明されています。

 記事には1900年以降に撮影された建物、「ツヴァイブリュッカー・ホーフ」の写真が掲載されています。この建物のなかでドイツで最初に「共産主義者集会」が開かれたとのことです。