ドイツ連邦政治教育センター(Bundeszentrale für politische Bildung)のウェブサイトに、ドイツ女性運動家ルイーゼ・オットー=ペータース(Louise Otto-Peters, 1819-1895)についての特集号が掲載されていることに気づきました。
その特集号のなかに、1848年革命後の女性運動についての論説がありました。
掲載誌は学術雑誌というよりも、学術成果を一般向け、あるいは高等教育向けに普及するタイプの雑誌です。ドイツ近現代史の卒論、あるいは修士1年次でこのテーマを扱う人が読むドイツ語テクストとしていいかな、と思います。力作ですが。
見出しを書き出しておきます。
- Frauenleben in der zweiten Hälfte des 19. Jahrhunderts(19世紀後半における女性の生活)
- Ursprünge der Frauenbewegung(女性運動の起源)
- Frauenbewegte parlamentarische, bildungspolitische und soziale Arbeit(女性運動による議会活動・教育政策活動・社会事業)
- Angekommen in der Mitte der Gesellschaft(社会の中心にたどり着く)
- Erinnerung an die eigene Bewegungsgeschichte(独自の運動史への記憶)
ちなみに、ルイーゼ・オットー=ペータースについては、デジタル・ドイツ女性アーカイブに論説がありました。以下にリンクを貼っておきます。
また、日本語でもいくつかの論説がありました。2000年以降のものを挙げておきます。
- 的場かおり「1840年代のルイーゼ・オットー=ペータース――女性の国政参加とプレスの役割をめぐって」『桃山法学』第26号、2017年3月
- 山田照子「ドイツ三月前期・革命期のルイーゼ・オットー=ペータース――『城と工場』『女性新聞』を中心に」『立命館国際研究』第18巻第2号、2005年10月
- 山田照子「ルイーゼ・オットー=ペータースとドイツカトリック運動――ドイツ三月前期・革命期の市民女性運動」『立命館国際関係論集』第3号、2003年3月
- 須藤温子「ルイーゼ・オットー=ペータースの『シスターフッド』――1849年ドレスデン5月蜂起をめぐる女性の連帯の過剰」『ソシオロゴス』第26号、2002年