やはり昨今の状況のせいでしょうか。ファシズム研究がふたたび盛んになっている感があります。
2020年、フリードリヒ・ブルシェルが編集した「ファシズムの世紀――西洋、アイデンティティ、ヨーロッパ、新自由主義についての新右翼的言説」というタイトルの論文集が刊行されました。
ムッソリーニの言葉である「ファシズムの世紀」をタイトルに掲げた論集では、「西洋」、「ヨーロッパ」、「自由主義」、「アイデンティティ」の概念の出自と展開から、それらが今日の新右翼にとってどのような意義をもっているのかが問われています。いわゆる保守革命と1920年代のファシズムに起源をもつ「新右翼」の再検証を試みています。
この論集を記念した討論会がローザ・ルクセンブルク財団主催で開かれ、その音声が2020年9月1日にウェブ公開されました。2時間弱になります。
この論集については、すぐにラジオ放送局ドイチュラントフンク(Deutschlandfunk)に書評が掲載されました。
また、以前にもこのブログで新しい右翼研究のウェブサイトを紹介しました。あわせてどうぞ。