浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

第一次世界大戦後のドイツ帰還兵たち――Archivportal-Dの史料紹介

 ドイツの文書館総合ポータルサイト Archivportal-Dで「イム・ブリックプンクト(Im Blickpunkt)」(その視点のなかで、の意) というタイトルのオンライン史料展示シリーズ企画を紹介しました。12月は第一次世界大戦後のドイツ帰還兵についてです。

 

 

 展示のリード文を紹介します。

 第一次世界大戦が終わると、およそ700万人のドイツ兵が帰郷の途に着きました。これは途方もない社会統合の課題を突き付けるものでした。多くの兵士は失望・幻滅し、市民生活・労働生活から疎遠になっていました。幸運にも職に就けた人もいますが、失業率は1919年初めに戦時の完全雇用状態から8%へと急上昇しました。新しく成立したヴァイマル共和国にとってとても難しい課題でした。

 このオンライン史料展示では、ヴァイマル共和国初期の準軍事組織間の内戦状況と帰還兵の身体的・心的障がいについての説明と関連する2つの史料が掲載されています。

 

  • 戦争による身体障がいを負った帰還兵を援助するプロイセンの法律を掲載した官報の写真(Abdruck der Ausführungsausweisung vom 27. Juli 1920 zum Gesetze über die öffentliche Krüppelvorsorge  vom 06. Mai 1920)

 

 関心のある方は上記のサイトを訪問してみてください。

 

 これは北村陽子さんの近著のテーマですね。