浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ユーゴスラヴィアにおける反ファシズム・パルチザン闘争の写真について

 2021年7月22日、左派系雑誌、Jacobinのウェブサイトに「パルチザン写真は芸術の政治的可能性を示している」というタイトルの記事が掲載されました。

 

 

 現在の旧ユーゴスラヴィア地域では歴史修正主義が高まり、ファシズム犯罪の相対化と否定のなかで、マイノリティと移民への敵対意識と右翼勢力の強化がみられると指摘されています。その歴史修正主義的転換の表現は、反ファシズム記念碑の大規模な破壊で、クロアチアだけで3000以上の事例があるとのことです。ユーゴスラヴィアの解放に決定的な役割を果たしたパルチザン闘士は犯罪化され、社会主義ファシズム・ナチズムと同等視されているといいます。 

 この記事の著者は、このような時期だからこそ、パルチザン闘争の写真に焦点をあてた本を執筆したとのことです。この記事は、その本のドイツ語訳が出版に合わせた解説ですね。上記のリンクからも興味深い写真が数多く紹介されています。関心のある方はどうぞ。

 また、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトでの著者の解説はこちら。