浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

「ブランデンブルクの森のなかのカール=マルクス=アレー」――ローザ・ルクセンブルク財団より

 2021年9月8日、ローザ・ルクセンブルク財団に「ブランデンブルクの森のカール=マルクス=アレー」という論説が掲載されました。

 

 

 ポツダムの現代史研究センターで開催された、展示・研究プロジェクトについてのインタビュー記事です。そのプロジェクトは、ベルリンより北へ50キロメートル先にあるボーゲン湖の付近の森のなかにある場所で行われています。

 

 その場所はかつての自由ドイツ青年団(Freie Deutsche Jungend=FDJ)の高等教育機関「ヴィルヘルム・ピーク」(FDJ-Jungedhochschule "Wilhelm Pieck")の敷地になり、かつてヨーゼフ・ゲッペルスの邸宅があったとのことです。

 この2つの歴史を背負った場所は、前者としては、その場所は、FDJの幹部養成と同時に国際交流の場でもあり、後者としては、ゲッペルスの「父親像」、ナチの家族イデオロギーを演出する場であったことが指摘されています。

 また、赤軍に占領されてから野戦病院となり、その後、FDJによって教育機関の場として活用されました。1950年代末には、世界中から500名の若者が毎年集まり、マルクスレーニン主義が教育されたとのことです。

 

 現代史のひとコマですね。いずれ見に行きたいです。

 

【2021年11月12日追記】

 2021年9月14日、関連する催しのYouTube動画がアップされました。関心のある方はどうぞ。