浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ナチ期に焚書に遭った本の図書館について

 アウクスブルク大学のウェブサイトに、Bibliothek der verbrannten Bücher(焚書の図書館)というページがあることを知りました。リンクはこちらです。

 

 

 ナチ・ドイツで禁止され、追いやられたドイツ語文献の初版本が対象になっています。その中心は、1933年5月10日に80以上のドイツの大学都市で公共の場で燃やされ、その後もいわゆる「ブラックリスト」扱いされた著者の作品です。

 このページの説明では、たとえば以下の著者が挙げられています。

 

  • Anna Seghers
  • Lion Feuchtwanger
  • Stefan Zweig
  • Franz Werfel

 

 こうした人たちの多くが身の危険にさらされ、亡命するか、あるいはホロコーストの犠牲になりました。

 この収集の立役者は、ゲオルク・P・ザルツマン(Georg P. Salzmann, 1929-2013)で、長年の成果であり、2009年7月以来、アウクスブルク大学図書館が所蔵し、公共の利用ができるようになっているとのことです。

 このウェブページには、コレクションの著者リストのほか、BBCで放送された "The Library of Forbidden Books" へのリンクもあります。

 

 

 デジタル化された初版本へのリンクはこちら

 

【2022年2月2日追記】

 ナチによる焚書の場所をオンライン上でマップ化したサイトがあることを知りました。リンク先は以下の通りです。