浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ジャネット・ヴォルフについて――フリードリヒ・エーベルト財団歴史ブログより

 ドイツ社会民主党系のフリードリヒ・エーベルト財団のホームページに、歴史ブログ「FEShistory - der Blog」というページがあることを知りました。

 

 

 2022年5月19日にそこに、「ジャネット・ヴォルフ――『聖書とベーベル』ともに正義と民主主義のために」というタイトルの論説が掲載されました。

 

 

 リード文によれば、社会民主主義労働運動におけるユダヤ系の傑出した人物として紹介されています。彼女は、社会民主主義者であると同時に、ユダヤ教を信奉していました。

 1888年に生まれた彼女は、女性であり、かつ社会民主主義のために闘い、またユダヤ教徒であることで、ナチ期に、最初に社会民主主義者として、次にユダヤ教徒として迫害されました。隔離と強制移送を経て、彼女の家族は、自身と娘しかホロコーストを生き延びることはできませんでした。

 それでも第二次世界大戦後に、ふたたび彼女は、ホロコースト生存者として、連邦議会議員として社会民主党に、またドイツ・ユダヤ教徒中央評議会議長代行としてユダヤ教コミュニティにも関わり続けました。

 

 たしかに彼女の人生からは、ドイツ近現代史の様々な側面をみることができそうです。