浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ヴァイマル期ドイツ社会民主党と反ユダヤ主義――ローザ・ルクセンブルク財団より

 今日も研究書の書評を取り上げます。

 2022年5月17日、ローザ・ルクセンブルク財団ホームページに、2020年にフランクフルト・アム・オーデルのヨーロッパ大学(Viadrina)に提出された教授資格論文を基にした学術成果が紹介されました。

 

 

 タイトルは「アウグスト・ベーベルの影で――共和国擁護としての社会民主主義反ユダヤ主義防衛(1918-1932年)」といった感じです。直訳ですと、ちょっとよくわからないですね。

 紹介文によると、ほかの社会層、政党、エリート層よりも、労働者運動は、問題のあるステレオタイプ化の影響を受けやすく、広範にわたって反ユダヤ主義をはねつけたり、積極的に敵対する傾向があったといいます。そのうえで、ドイツ社会民主党にとって、反ユダヤ主義との闘いは同時に共和国・民主主義を擁護することを意味したと指摘しています。

 重要なテーマだと思います。出版社の本紹介はこちら