浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

アレクサンドラ・コロンタイについて――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

 2022年は、アレクサンドラ・コロンタイの生誕150周年です。2022年3月30日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトでは、それを機に彼女を紹介する論説が掲載されました。

 

 

 タイトルは「孤独を終わらすためのアレクサンドラ・コロンタイの尽力」といった意味になります。

 冒頭部分を要約します。

 彼女の活気を特徴づけているのは、共産主義的な愛と階級闘争の思想と展望だと言います。資本主義的な孤独という冷たさから逃れるために何が愛であり、愛でありうるかを問う人は、彼女の著述から心のこもった助言を見つけることができるとのことです。

 1872年3月31日にサンクト・ペテルスブルクで生まれ、1952年3月9日にモスクワで亡くなりました。世界最初の女性大使として知られています。

 1881年のアレクサンドル2世の暗殺事件によって3名の若者が処刑された後、彼女はロシア帝国へ批判的になりました。

 1894年に息子が生まれると、社会主義文献に関心をもち、労働者階級の現実の生活にますます関与するようになりました。彼女は上流階級出身でしたが、労働者階級の女性を考慮しない市民層のフェミニストを拒絶し、女性労働者たちに読み書きを教え、社会主義的思想に触れるようにしたと指摘しています。そして、子どもの養育を改善し、女性を家事負担から解放するビジョンを発展させたとのことです。

 

 日本語文献では、杉山秀子『コロンタイ――革命を駆け抜ける』(論創社、2018年)のほか、CiNii Researchで検索すると、色々と論考がありますね。