浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

Lost Woman Art――絵画史を書き直すフェミニズム的ウェブサイト

 あるSNSで、シャルロッテ・ザーロモン(Charlotte Salomon, 1917-1943)という女性画家のことを知りました。

 ナチ支配から逃れてフランスのコート・ダジュールで亡命生活を送った彼女は、その18ヵ月の間に、1300以上のグワッシュ画を描きました。その略歴と作品紹介が、Lost Woman Art というウェブサイトで紹介されています。

 

 

 同ウェブサイトで紹介されているナチの行進の絵は迫力を感じました。

 

 Lost Woman Art というウェブサイトも初めて知りました。

 

 

 上記はドイツ語版へのリンクですが、英語版もあります。トップページでは、次のように趣旨が説明されています。

 

  • 全芸術家の半分以上は女性である。しかし、アート市場ではいまだにマイノリティであり、過ぎ去った世紀の美術史にほんのわずかしか彼女たちは現れない。
  • しかしなぜ女性アーティストとその作品は忘却されるのか。この体系的な忘却のメカニズムは何か。
  • Lost Woman Art によって忘れられた女性アーティスト、その作品と影響を発見し、それによってヨーロッパ美術史も新たにする。
  • わたしたちは女性アーティストの名前をモザイク的に再獲得する。世界的にまったく多様な女性画家と機関がその再発見と美術史の新たな記述に取り組んでいる。
  • わたしたちはヨーロッパで開始しており、このプロジェクトは進行中の事業である。

 

 この後に、「忘却の(歴史)層」、「男性の影で」、「養成」、「画業」、「自画像」、「女性画家」、「参画」の各章が続きます。