浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ポール・ロブソンについての評論――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

 2023年4月9日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、「ポール・ロブソン――左翼の悲劇的英雄」というタイトルの論説が掲載されました。

 

 

 リード文を要約します。

 ロブソンはアフリカ系アメリカ人歌手、俳優、弁護士、サッカー選手、政治活動家、そして共産主義者でした。2023年は彼の生誕125周年です。生年は1898年。その誕生日にあたる4月9日にこの評論が掲載されたわけです。

 ロブソンは、1925年から1961年までに約300曲をレコーディングし、そのジャンルは、フォーク、ブルース、ジャズ・スタンダード、ポップ、ミュージカル作品、クラシック、そしてもちろん政治的な歌も含まれます。しかし、彼はまた黒人解放運動の闘士でした。冷戦の開始までに、W・E・B・デュボイスは、共産主義者の間だけでなく、「地球でもっともよく知られたアメリカ人」だったと評していたとのことです。

 著者のマリオ・ケスラーさんは、ポツダム現代史ライプニッツ・センターの上級フェローです。この論説は、「学校、勉学、最初のプロフェッショナルな成功」、「ロブソンの共産主義への道」、「第二次世界大戦から冷戦へ」、「ロブソンの悲劇的な自己欺瞞」、「晩年」、「ロブソンの遺産」と続きます。

 

 戦間期から冷戦へと移行するなかでの、反人種主義的でトランスナショナルな文化史・社会史を考える興味深い例だと思います。また、彼がナチ・ドイツを経験したことの衝撃にも触れられていますが、そうしたテーマにドイツの現代史研究者が関心をもつようになったことにも興味が引かれます。

 

 ロブソンについて初めて知りまして、色々と探してみましたら、以下のウェブサイトにたどり着きました。

 

 

 こちらのウェブサイトに掲載されたポール・ロブソンについての記事へのリンクも貼っておきます。