浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

景気後退のさなかのドイツ連邦議会選挙――ローザ・ルクセンブルク財団ホームページより

 2025年2月23日にドイツ連邦議会選挙がありましたが、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトでは、英語の特設ページが開設されていました。以下にリンクを貼っておきます。

 

 

 ドイツ国営の国際放送局ドイチェ・ヴェレのウェブサイトでは、「グラフでみる2025年連邦議会選挙」という特集記事がさっそく公表されていました。

 

 

 なかでも、政党ごとに前回選挙のほかの政党投票者もしくは非投票者からの票の増減を示した表が興味深いです。「ドイツのための選択肢(AfD)」を選択すると、非投票者層からの票の増加が最大であったことが分かります。次に、CDU/CSU、FDP、SPDと続きます。

 左派党(Die Linke)も票を大きく増加させましたが、こちらは緑の党SPD、そして非投票者層からの増加でした。Die Linkeから分かれたBSWにかなりの票が奪われたことが分かります。

 そのほかの政党についても、チェックすると、かなり興味深かったです。

 

 先日このブログで取り上げた、Statista では、25歳以下と60歳以上の有権者の投票行動についての分析が公表されました。

 

 

 それによると、25歳以下の若者は、左派党(Die Linke)に投票者と回答した割合は25%、「ドイツのための選択肢」(AfD)には21%でした。これに対して、60歳以上の有権者の場合、ドイツキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)が37%と最大の割合を占め、SPDは23%でした。

 ベビー・ブーム世代(1946-1964年生まれ)が中道左派・右派を志向するのに対して、Z世代(1997-2012年生まれ)は、対極にある左右の政党を支持する傾向が浮かび上がる、と分析されています。