すみません。色々と締切と学務が重なってしまい、首が回らなくなってきました。手元のもろもろの原稿が仕上がるまで、学会イベント情報以外、しばらく更新を控えます。
すみません。色々と締切と学務が重なってしまい、首が回らなくなってきました。手元のもろもろの原稿が仕上がるまで、学会イベント情報以外、しばらく更新を控えます。
日本語では生活改善運動のほうが理解しやすいと思いますが、「生活改革(Lebensreform)」を書名に掲げた論文集を見つけました。
主題に「トランスナショナル」と「植民地的」を含むので、気になりました。リンクを貼っておきます。オープンアクセスです。
とくに第4部の "Lebensreform kolonial" に興味が引かれました。
ドイツデジタル図書館(Deutsche Digitale Bibliothek)のウェブサイトのなかで、ヴァーチャル展示「ライオンと伝説――ヴィルヘルム・クーネルト(1865-1926年)と『ブレームの動物誌』」が開催されていることを知りました。リンクを貼っておきます。
「ブレームの動物誌」と訳しておきましたが、Brehms Tierleben は、ドイツの自然学者・動物学者アルフレート・エトムント・ブレーム(1829-1884年)による著作で、動物学の重要な文献とのことです。1863年から刊行開始され、2000種類以上の動物について詳細に記述されています。
また、挿絵を描いたローベルト・クレッチュナー(Robert Kretschner, 1818-1872年)についても解説されています。その描画の特徴として、動物だけではなく、その動物が棲む生活世界まで描いていることが指摘されています。それはダーウィンの著作に描かれる挿絵との明確な違いとのことです。
さらに、1876年から刊行開始された第2版や1884年から刊行開始された第3版とその挿絵についての解説が続きます。
そして、第3版の挿絵を描いたヴィルヘルム・クーネルトについては、彼の経歴とともにドイツ植民地史との関連について解説されています。ドイツ領東アフリカでのマジマジ戦争に志願兵として参加し、さまざまな記述を残していると指摘されています。
3月17日にこのブログで、バイエルン州立図書館の東欧・中東欧・東南欧についてのエゴ・ドキュメントおよび遺稿集のデジタル化プロジェクトについて紹介しました。
このデジタル化プロジェクトの枠組みで、ドイツ帝国経済省の委託をうけて、1918年5月・6月にロシア調査旅行を行った、ある商人の報告書を編集し解説をつけた史料がオンライン公開されました。
解説も含めて、分量は14ページ程度です。
ブレスト=リトフスク条約後、ドイツの政治指導層がロシア革命のドイツへの波及を阻むためにロシア革命の情勢分析を求めていたこと、またブレスト=リトフスク条約そのものがソヴィエト=ロシア側にきわめて厳しい条件であったため、条約そのものが不安定化要因と捉えており、情報を求めていたと指摘されています。何かに使えるといいですね。