ドイツ史|植民地主義
ブラック・ライブズ・マター運動を背景に、ヨーロッパ在住のアフリカ系の人びとの社会運動の歴史を振り返る試みをよく目にします。 その事例の一つとして、1988年から1990年まで刊行された、『アフレケーテ――アフリカ系ドイツ人および黒人女性のための新聞』…
このブログでもたびたび紹介している、ドイツ語圏の歴史学書評オンライン・ジャーナル Sehepunkte (視点)ですが、2023年第2号として、これまでに近刊書として掲載された書評を、「(ポスト)コロニアル・ドイツ(Deutschland (post)kolonial)」と題してま…
だいぶ以前の記事ですが、2019年3月22日にローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「共産主義が黒になったとき――共産主義インターナショナルにおけるパン・アフリカニズムと反植民地主義」という題の論説が掲載されました。 Matt Williams, "When Commun…
少し前の論説になりますが、2020年11月11日にドイツ語圏歴史系ウェブサイト、Geschichte der Gegenwart(現在の歴史)にゲジーネ・クリューガーさんによる 「#アフリカ」という論説が掲載されました。リンクを貼っておきます。 Gesine Krüger, #Afrika, in: …
ドイツ史学習のためのオンライン・ポータルサイト、LeMO、すなわち「生きている博物館オンライン(Lebendiges Museum Online)」は、ドイツ歴史博物館や「ドイツ歴史の家」財団、ドイツ連邦文書館による共同プロジェクトです。便利なので講義準備の際に、よ…
アメリカ黒人解放運動、パン=アフリカニズムの指導者として名高い、W.E.B.デュボイスは、1936年、ナチ支配下のドイツを訪れました。2022年、その旅行記のドイツ語訳が出版されました。 W. E. B. Du Bois, 'Along the color line': Eine Reise durch Deut…
ゲッティンゲン・ポストコロニアルという地域から植民地主義を批判するポストコロニアル的社会活動を行う団体があります。 そのウェブサイトでは、クラウドファンディングによるドキュメンタリー映画の制作プロジェクトが紹介されています。最近、知りました…
日常の小さな歴史から民主主義の歴史を確立させることを目的に掲げた、「ブログ・民主主義の歴史(Blog Demokratiegeschichten)」を知りました。リンク先はこちらです。 Blog Demokratiegeschichten 歴史(Geschichte)を複数形にすることで、民主主義が、…
研究メモです。 すでに終わっていますが、2022年10月21-22日の2日間にわたって、ドイツのハインリヒ・ベル財団ほか主催で、「脱植民地化――グローバル化した世界のポスト帝国的視角」というシンポジウムが開催されました。シンポジウムのプログラムは以下の…
2022年9月29日に、ズーザン・ナイマンさんとミヒャエル・ヴィルトさんによって編集された論文集、Historiker streiten: Gewalt und Holocaust - die Debatte(歴史家は論争する――暴力とホロコースト、その議論)が出版されました。出版社のウェブサイトはこ…
2022年9月21日、ローザ・ルクセンブルク財団SNSより、歴史ポッドキャスト Rosalux History より、第19回「ポーランド分割(Die Teilungen Polens)」の配信のお知らせがありました。リンク先は以下の通りです。 Rosalux History - Rosa-Luxemburg-Stiftung …
2022年6月25日から2023年6月11日まで、フライブルクのアウグスティン博物館(Augustinermuseum)で「フライブルクと植民地主義――昨日?今日!(Freiburg und Kolonialismus: Gestern? Heute!)」が開催されていることを知りました。 フライブルクの美術館・…
2022年9月7日、ドイツの左派系新聞 taz 紙のブログに、ジャーナリストのシャルロッテ・ヴィーデマンさんへのインタビューが掲載されました(ポッドキャスト配信)。ドイツ植民地主義とホロコーストの記憶をめぐる最近の論争について扱ったものです。 Dissens…
研究ノートです。 ドイツのフェアブレッヒャー出版社から、『ポストコロニアル都市を読む――フリードリヒスハイン=クロイツベルクにおける歴史的調査』という論集が出版されました。 Natalie Bayer/ Mark Terkessidis (Hg.), Postkoloniale Stadt lesen: His…
2022年8月15日、ドイツの左派系の新聞、taz 紙のオンライン版に、ドイツの都市アーレンとウルムが、1914年にドイツ植民地統治下のカメルーンで処刑されたドゥアラ王ルードルフ・ドゥアラ・マンガ・ベルの名をある広場につけることで、彼を顕彰することになっ…
備忘録です。 2022年5月30日、歴史家・活動家・著述家カタリーナ・オグントイェさんが、ドイツにおけるアフリカ人およびアフリカ系ドイツ人の平等と文化間交流への参加のために長年にわたって尽力し、人種主義、性差別主義、同性愛差別主義に対峙してきたこ…
2022年7月31日、「ホロコーストと記憶へのアフリカ的パースペクティブ」と題した論説が、「現在の歴史(Geschichte der Gegenwart)」のウェブサイトに掲載されました。 Charlotte Wiedemann, Afrikanische Perspektiven auf Holocaust und Erinnerun…
2022年、つまり今年ですが、『植民地的過去-ポスト植民地的未来?――ドイツ=ナミビア関係を新たに考える』と題した論集が、ブランデス&アプゼル出版社より刊行されました。 Henning Melber/Kirstin Platt (Hrsg.), Koloniale Vergangenheit - Postkolonial…
少し前になりますが、2022年12月7日23日にドイツ語圏の歴史学系総合ポータルサイト H-Soz-Kult に、ハンブルクのローテンバウム博物館で開催された「ベニン――略奪された歴史」という展示評が掲載されました。 Isabel Eiser: Rezension zu: Benin. Geraubte G…
「周辺(PERIHERIE)」という、イマニュエル・ウォーラーステインを想起させるドイツ語圏の雑誌を知りました。その今年刊行された第42巻第165・166合併号は、「東ドイツ・ポストコロニアル」です。 DDR postkolonial, in: PERIHERIE: Politik - Ökonomie - K…
2021年9月、『ドイツ皇帝のトレジャー・ハンター――オリエントでの略奪遠征』と題した本が、Ch.リンクス社から出版されました。 Jürgen Gottschlich / Dilek Zaptcioglu-Gottschlich: Die Schatzjäger des Kaisers. Deutsche Archäologen auf Beutezug im Or…
研究ノートです。 2021年6月24-26日にオンライン・シンポジウム「ノルトライン=ヴェストファーレンと帝国主義」のカンファレンス・レポートを見つけました。 Stephanie Zloch / Michael Rösser: Nordrhein-Westfalen und der Imperialismus, in: H-Soz-Kul…
今回は、ドイツのテューリンゲン州における植民地主義的過去についての取り組みを紹介します。 Koloniales Erbe in Thüringen. Wissenschaftliche Koordinationsstelle Erfurt/Jena. 直訳すれば「テューリンゲンにおける植民地遺産――エアフルト/イェナ学術…
2022年6月21日に「いかにヨーロッパにいる黒人が組織化し始めたか」というタイトルの論説が掲載されました。ベルリンで6月10日-12日に開催された「ブラック・ヨーロッパ」という会議の英文報告です。関心のある方はどうぞ。 Femi Awoniyi, How Black People…
ベルリンに「ベルリンを脱植民地化する(Decolonize Berlin)」という団体がありまして、そのウェブサイトへのリンクがこちらです。 Decolonize Berlin その Decolonize Berlin のウェブサイト内に、「Koordinierungsstelle(調整局)」というページがありま…
研究ノートです。 2022年3月24日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、「補償の三角形――アルジェリア、フランス、ドイツについての小論」という論説が掲載されました。 Claus Leggewie, Reparationsdreieck, in: Rosa-Luxemburg-Stiftung, 24. Mär…
2022年6月23-24日にライプツィヒ大学およびザクセン科学アカデミーで開催されたワークショップ「ザクセン・ポストコロニアル」に参加してきました。この催しについては、以前にこのブログでも紹介しました。 「ザクセン・ポストコロニアルについて」浅田進…
2022年6月2日、ローザ・ルクセンブルク財団のSNSより、歴史ポッドキャスト Rosalux History に新しい音声放送がアップについてのお知らせがありました。今回で第18回目です。テーマは「アフリカ系ドイツ人の歴史」です。 Rosalux History - Rosa-Luxemburg-S…
2022年6月23-24日、ライプツィヒ大学で、「ザクセン・ポストコロニアル」というタイトルのワークショップが開催されることになりました。ザクセンで(ポスト)植民地主義の問題について、さまざまな形で取り組む活動家・研究者に向けた、ネットワーク構築の…
このブログでは、ローザ・ルクセンブルク財団の歴史ポッドキャストRosalux Historyに投稿された音声放送を紹介してきました。今回は、第17回「植民地主義の終焉」についてです。以下のリンク先から視聴できます。 Rosalux History - Rosa-Luxemburg-Stiftung…