浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

東ドイツ女性からみた東西ドイツ統一30年――デジタル・ドイツ女性アーカイブ討論企画

2020年9月21日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに東西ドイツ統一30年討論会の案内が掲載され、30日以降、録画映像も追加されました。 この討論会の説明文には、東西ドイツ統一30年を経ても、体制転換と移行についての語りに、東ドイツのフェミ…

フェミニズムによる抵抗と対抗公共圏についての共同プロジェクト――ausZeiten と LIESELLE

2020年、デジタルドイツ女性アーカイブは、ルール地域におけるフェミニズム的抵抗と対抗公共圏というテーマで、ボーフムのフェミニズム資料館アウス・ツァイテン(Archiv ausZeiten)と学生女性図書館リーゼレ(Studentische Frauen*bibliothek LIESELLE)と…

ドイツ連邦文書館所蔵ヴァイマル共和国期史料のデジタル化――「黒い恥辱」関連資料

2020年9月15日、ドイツ連邦文書館所蔵のヴァイマル共和国期史料に関するブログ "Weimar - Wege zur Demokratie" に、新しいデジタル化に関する報告が掲載されました*1 Digitalisierung (11): Bestand R 1603 Rheinische Volkspflege | Weimar – Wege zur De…

ドイツ連邦文書館の画像データバンクの利用方法――1939年9月1日のナチ・ドイツによるポーランド侵攻を例に

2020年9月1日、ドイツ連邦文書館のSNSから、ナチ・ドイツによるポーランド侵攻81周年によせて、同館の画像データバンクの史料紹介リンク情報が発信されました。そのリンクはこちら。 Polenfeldzug, 1939-1945, in Bundesarchiv - Bilddatenbank ドイツ連邦文…

労働運動史研究の雑誌 Arbeit-Bewegung-Geschichte について

ドイツ語の労働運動史に関する専門雑誌のウェブサイトを紹介します。 Arbeit – Bewegung – Geschichte: Zeitschrift für historische Studien | この雑誌は2002年から2015年まで Jahrbuch für Forschungen zur Geschichte der Arbeiterbewegung という雑誌名…

「アパルトヘイト、NO!」――冷戦下東西ドイツの国際連帯について

2019年12月、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「アパルトヘイト、NO!――ドイツ民主共和国とドイツ連邦共和国における連帯の諸相」という論集が掲載されました。 Andreas Bohne, Bernd Hüttner, Anja Schade, Apartheid No! Facetten von Solidari…

「ファシズムの世紀」について――ローザ・ルクセンブルク財団より

やはり昨今の状況のせいでしょうか。ファシズム研究がふたたび盛んになっている感があります。 2020年、フリードリヒ・ブルシェルが編集した「ファシズムの世紀――西洋、アイデンティティ、ヨーロッパ、新自由主義についての新右翼的言説」というタイトルの論…

第3回関西デジタルヒストリー研究会「COVID-19下の図書館によるデジタルサービスの実態と課題」に向けて(2)

いよいよ今週末に開催されます。 第3回関西デジタルヒストリー研究会「COVID-19下の図書館による デジタルサービスの実態と課題」(2020年1月23日13時~15時、Zoomミーティング) 「歴史学のオープンアクセス化を目指して――新型コロナ感染症対応下の日本歴史…

「歴史家論争2.0」――マイケル・ロスバーグの論説より

「現在の歴史(Geschichte der Gegenwart)」というドイツ語のウェブサイトがあります。 Geschichte der Gegenwart このサイトに、2020年9月23日、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のホロコースト史研究者、マイケル・ロスバーグ(Michael Rothberg)氏の論…

国際連合の歴史についてのレポート――ローザ・ルクセンブルク財団より

研究備忘録です。 2017年8月、ローザ・ルクセンブルク財団より創設から70年を過ぎた国際連合の歴史を批判的に検証する冊子が公開されました。フリーでダウンロードできます。 James A. Paul, Of Foxes and Chickens: Oligarchy and Global Power in the UN S…

「大学と植民地主義――ゲッティンゲン大学の事例」ウェブサイト

ゲッティンゲン大学にはドイツ植民地史を専門とするレベッカ・ハーバーマス(Rebekka Harbermas)氏がいます。その2019年のゼミナールの一環で、「大学と植民地主義――ゲッティンゲン大学の事例」というウェブサイトが作成されています。 Universität und Kol…

「ゲルマン人」展について――James-Simon-GalarieとNeues Museumにて2021年3月まで開催

ベルリンの博物館島(Museumsinsel)にある ジェームズ・サイモン・ギャラリー(James-Simon-Galarie)と新博物館(Neues Museum)で「ゲルマン人――ある考古学的目録調査」展が2021年3月まで開催されています。新型コロナ感染の再拡大で今後、どうなるかはわ…

カントと植民地主義――Deutschlandfunk Kulturより

2020年に世界的に広がったブラック・ライヴズ・マター運動は、イマヌエル・カントの思想の再検証にも影響が及びました。以前にこのブログで、カント像の撤去をめぐる論説を紹介しました。*1 2020年9月23日にDeutschlandfunk Kultur のウェブサイトでも、「植…

『歴史学と文書館』――ヘッセン州立文書館の小冊子

2020年2月にヘッセン州立文書館が「歴史学と文書館」というワークショップを開催しました。その成果である同名の小冊子が、文ニューズレター "Archivsnachrichten aus Hessen" の別冊として、ウェブ上にPDF形式で公開されました。自由にダウンロードできます…

ヴァルター・ベンヤミンの弟、ゲオルク・ベンヤミンについて

2020年9月5日、『ノイエス・ドイチュラント(Neues Deutschland)』紙のウェブサイトにヴァルター・ベンジャミンの弟、ゲオルク・ベンヤミンを紹介する記事が掲載されました。 Georg und Walter Benjamin: Aufrecht zwischen den Stühlen, in: Neues Deutsch…

ラーフェンスブリュック強制収容所を生き延びた女性労働者の自伝について

2020年、ナチ・ドイツが設置した女性向けの強制収容所のうち、最大の施設であったラーフェンスブリュック強制収容所に送られ、生き延びた女性労働者の自伝が出版されました。*1 Katharina Jacob, Widerstand war mir nicht in die Wiege gelegt, hrsg. v. Ha…

「なぜ今日もエンゲルスを読むべきなのか」――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2020年9月4日、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトで、「フリードリヒ・エンゲルスなしにマルクス主義はありえない」というタイトルの小論が掲載されました。 Ingar Solty, Kein Marxismus ohne Friedrich Engels: Ein Plädoyer, in: Rosa Luxemburg St…

東ドイツにとっての体制転換を振り返る――ドイツ連邦政治教育センターより

2020年9月8日、ドイツ連邦政治教育センター(Bundeszentrale für politische Bildung、bpb)のウェブサイトのコーナー Deutschland Archiv(ドイツ文書館)に、東西ドイツ統一についての論説が掲載されました。 ここではドイツ民主共和国、つまり東ドイツに…

戦後ドイツの移民たちの自己組織化について――ローザ・ルクセンブルク財団より

2020年9月のことですが、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに「移民の長征――戦後ドイツにおける移民自己組織化の開始」というタイトルの冊子PDFがアップされました。 紹介ページへのリンクはこちらです。 Albert Scharenberg (2020) Der lange Marsch …

移民女性の視点からドイツ再統一を再考する――1992年ロストック=リヒテンハーゲンでの人種主義的暴動について

デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに「見境のない嫌悪」と題したレポートがアップされました。 Eine Kooperation von DaMigra und DDF (2020), Grenzenloses Unbehagen, in: Digitales Deutsches Frauenarchiv このレポートは、1992年8月22日に始…