浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

現代社会・経済

植民地のための権利請願――ブログ・民主主義の歴史(Blog Demokratiegeschichten)より

日常の小さな歴史から民主主義の歴史を確立させることを目的に掲げた、「ブログ・民主主義の歴史(Blog Demokratiegeschichten)」を知りました。リンク先はこちらです。 Blog Demokratiegeschichten 歴史(Geschichte)を複数形にすることで、民主主義が、…

エクスプレス誌について――社会主義的経営・組合事業のためのドイツ語ジャーナル

『エクスプレス――社会主義的経営・組合事業のための新聞』という月刊誌を知りました。 express: Zeitung für sozialistische Betriebs- und Gewerkschaftsarbeit 自己紹介欄によれば、この雑誌は、1962年に前身となる express international が設立され、197…

ベルリンのカール・マルクス通りとハンザ地区の世界文化遺産登録への呼びかけ

冷戦期東ベルリンの大通り、つまり今日のカール・マルクス通り(Karl Marx Allee)と西ベルリンのハンザ地区をユネスコ世界文化遺産に登録しようという呼びかけがあることを知りました。 2022年10月22日、ベルリンのラジオ放送局 rbb Kultur のオンラインサ…

ウクライナにおける戦争とドイツ記憶文化―― Jacobin 紙より

2022年10月11日、ドイツ語圏の左派系オンライン・ジャーナル、ジャコバン紙に「新たなドイツの戦闘用意か」という趣旨の論説が掲載されました。 Christian Dietrich, Neue deutsche Kampfbereitschaft? in: JACOBIN Magazin, 11. Oktober 2022. ロシアによる…

Lost Woman Art――絵画史を書き直すフェミニズム的ウェブサイト

あるSNSで、シャルロッテ・ザーロモン(Charlotte Salomon, 1917-1943)という女性画家のことを知りました。 ナチ支配から逃れてフランスのコート・ダジュールで亡命生活を送った彼女は、その18ヵ月の間に、1300以上のグワッシュ画を描きました。その略歴と…

1982年、サブラ・シャティーラの虐殺から40年――taz紙より

2022年9月16日、ドイツの左派系メディア taz 紙より、40年前に起きたレバノンの首都ベイルート近郊のパレスチナ難民キャンプ、シャティーラとサブラで3日間に及んだ虐殺事件、いわゆる「サブラ・シャティーラの虐殺」(1982年9月16-18日)についての記事が…

1960年代末・1970年代初頭は右翼的な転換期か――H-Soz-Kultのシンポジウム報告より

2022年10月5日、ドイツ語圏の歴史系の総合ポータルサイト H-Soz-Kult に、「右翼的な転換期か――1960年代末・1970年代初頭における極右政治の移行段階」というタイトルのシンポジウム報告が掲載されました。 Linn Sofie Børresen, Rechte Zeitenwende? Die Tr…

ヴォルフガング・ヒーン『肉体の労働』改訂版について

2018年にヴォルフガング・ヒーン氏が著した『肉体の労働――ドイツ・オーストリアにおける高度工業化からネオリベラルの現代まで』という本の改訂版が出ました。出版社のウェブサイトへの本紹介ページのリンクを貼っておきます。 Wolfgang Hien, Die Arbeit de…

イェナ大学ジェンダー史講座の抹消をめぐって――nd紙より

2022年9月26日、ドイツ語圏の左派系オンライン紙 nd に、イェナ大学のジェンダー史教授職が、デジタル人文学に置き換えられる予定となった経緯を探るインタビュー記事が掲載されました。タイトルは「大学政策――巻き添えとしてのジェンダー研究」です。 Tanja…

脱植民地化をテーマにしたシンポジウム――ハインリヒ・ベル財団より

研究メモです。 すでに終わっていますが、2022年10月21-22日の2日間にわたって、ドイツのハインリヒ・ベル財団ほか主催で、「脱植民地化――グローバル化した世界のポスト帝国的視角」というシンポジウムが開催されました。シンポジウムのプログラムは以下の…

ドイツの小さな出版社はどう存続していけるのか――Buch Markt より

2022年9月18日に、Buch Markt(書籍市場の意)という雑誌のウェブサイトに、Argument という出版社を営むエルゼ・ラウダンさんへのインタビュー記事が掲載されました。タイトルは「そこから出版社をどう営んだらよいのか」といった意味です。 ドイツの独立し…

ロシアの反戦運動を伝える5つのテクスト――akより

2022年9月23日、ドイツ語圏の左派系メディアで「左翼の討論と実践のための新聞」を掲げる ak 紙のウェブサイトに、「ロシアの反戦運動からの5つの文書」と題した記事が掲載されました。 Fünf Texte aus der russischen Antikriegsbewegung, in: ak analyse &…

『ベルリン情勢(Berliner Zustände)』 の発行停止と今後について――ベルリンの極右勢力の監視・記録活動団体 apabiz より

ベルリンの極右勢力の情勢を監視し、情報収集と資料保存の取り組みを進める団体 apabiz のウェブサイトで、年次報告書『ベルリン情勢(Berliner Zustände)』 の発行停止が告知されました。 Einstellung der »Berliner Zustände«: Zeit für neue Wege, in: a…

植民地犯罪、ホロコースト、新しい記憶について―― taz紙ブログより

2022年9月7日、ドイツの左派系新聞 taz 紙のブログに、ジャーナリストのシャルロッテ・ヴィーデマンさんへのインタビューが掲載されました(ポッドキャスト配信)。ドイツ植民地主義とホロコーストの記憶をめぐる最近の論争について扱ったものです。 Dissens…

マルゲリータ・フォン・ブレンターノについて

2022年9月9日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、マルゲリータ・フォン・ブレンターノを紹介する記事が掲載されました。 Susan Neiman, Politik, Marxismus und Universiätsreform: Die Philosophin Margherita von Brentano (1922 – 1995) , in…

L!NX――新しいデジタル教育プラットフォーム

ローザ・ルクセンブルク財団のSNSから、L!NXという新しいウェブサイトを知りました。批判的かつ左派的な視点をもった、基本を知りたいすべての人に向けた、デジタル教育プラットフォームを謳っています。 L!NX グローバル化、貿易、歴史、文化、経済、労働、…

1970・80年代ドイツにおける新しい女性運動とナチ加害女性との関係――デジタルドイツ女性アーカイブより

2022年8月16日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに、「誰もが知らなかったのか――新しい女性運動とそのナチ加害女性との関係」という趣旨のタイトルで、女性教育センター・デンクトロイメ(Frauen*bildungszentrum DENKtRÄUME)が、このアーカイ…

ルードルフ・ドゥアラ・マンガ・ベルとその名誉回復をめぐって

2022年8月15日、ドイツの左派系の新聞、taz 紙のオンライン版に、ドイツの都市アーレンとウルムが、1914年にドイツ植民地統治下のカメルーンで処刑されたドゥアラ王ルードルフ・ドゥアラ・マンガ・ベルの名をある広場につけることで、彼を顕彰することになっ…

カタリーナ・オグントイェさんについて

備忘録です。 2022年5月30日、歴史家・活動家・著述家カタリーナ・オグントイェさんが、ドイツにおけるアフリカ人およびアフリカ系ドイツ人の平等と文化間交流への参加のために長年にわたって尽力し、人種主義、性差別主義、同性愛差別主義に対峙してきたこ…

戦争・洪水・ハッカーからいかに史料を守るか――Deutschlandfunk Kulturより

2022年7月6日、Deutschlandfunk Kultur(ドイツラジオ文化放送)のウェブサイトに「戦争・洪水・ハッカー――どのように史料を守るか」という記事が掲載されました。 Maximilian Brose, Krieg, Hochwasser, Hacker: Wie sich Archive schützen, in: Deutschlan…

European Network Remembrance and Solidarity (ENRS) について

2022年8月21日-27日までポーランドで開催された第23回国際歴史学会議ポズナン大会に参加してきました。26日にリサーチ・フォーラムという一日かけた研究プロジェクト紹介の回がありまして、そこで、European Network Remembrance and Solidarity (ENRS、想…

植民地的過去-ポスト植民地的未来?――ドイツ=ナミビア関係論集と討論会

2022年、つまり今年ですが、『植民地的過去-ポスト植民地的未来?――ドイツ=ナミビア関係を新たに考える』と題した論集が、ブランデス&アプゼル出版社より刊行されました。 Henning Melber/Kirstin Platt (Hrsg.), Koloniale Vergangenheit - Postkolonial…

ハンブルクのローテンバウム博物館(旧民族学博物館)展示評――H-Soz-Kultより

少し前になりますが、2022年12月7日23日にドイツ語圏の歴史学系総合ポータルサイト H-Soz-Kult に、ハンブルクのローテンバウム博物館で開催された「ベニン――略奪された歴史」という展示評が掲載されました。 Isabel Eiser: Rezension zu: Benin. Geraubte G…

ストライキ!――ハンブルク労働博物館企画展について

ハンブルクに労働博物館(Museum der Arbeit)がありまして、2022年5月21日から10月3日まで、「ストライキ!――労働闘争の写真史」と題した企画展が開催されています。 Streik! Fotogeschichten von Arbeitskämpfen, in: Museum der Arbeit 展示されている写…

ノルトライン=ヴェストファーレンと帝国主義――H-Soz-Kultより

研究ノートです。 2021年6月24-26日にオンライン・シンポジウム「ノルトライン=ヴェストファーレンと帝国主義」のカンファレンス・レポートを見つけました。 Stephanie Zloch / Michael Rösser: Nordrhein-Westfalen und der Imperialismus, in: H-Soz-Kul…

ドイツ記憶文化とナチ遺産――ベルリナー・ツァイトゥング紙より

2022年7月6日、ベルリンの日刊紙、ベルリナー・ツァイトゥング紙より、「シュトシェク、クヴァント、フリック――どのようにドイツの財閥がナチ責任の容疑から逃れているか」という論説が掲載されました。 David de Jong, Stoschek, Quandt, Flick: Wie sich d…

ストップ・カット!――ドイツ学術交流会とアレクサンダー・フォン・フンボルト財団予算削減に反対する公開書簡について

2022年7月12日、ドイツ学術交流会とアレクサンダー・フォン・フンボルト財団の予算削減方針に反対する、"Stop the Cuts! Offener Brief gegen Kürzungen bei DAAD und AvH"という公開書簡が公表されました。 Stop the Cuts! Offener Brief gegen Kürzungen b…

マイケル・ロスバーグ、ホロコーストとアルジェリア独立闘争との関連性を語る――ローザ・ルクセンブルク財団より

研究メモです。 以前に、マイケル・ロスバーグさんの『多方向的記憶』について紹介しました。 「『歴史家論争2.0』――マイケル・ロスバーグの論説より」浅田進史研究室/歴史学ブログ、2021年1月20日 2022年7月4日、ローザ・ルクセンブルク財団のホームページ…

ドイツ・テューリンゲン州の植民地主義的過去への取り組み

今回は、ドイツのテューリンゲン州における植民地主義的過去についての取り組みを紹介します。 Koloniales Erbe in Thüringen. Wissenschaftliche Koordinationsstelle Erfurt/Jena. 直訳すれば「テューリンゲンにおける植民地遺産――エアフルト/イェナ学術…

グローバリゼーション批判運動小史――ローザ・ルクセンブルク財団より

2022年6月、ローザ・ルクセンブルク財団のホームページに、『グローバリゼーション批判運動小史』という小冊子がアップされました。解説ページから小冊子PDFへのリンクが貼られています。 Ulrich Brand, Patrick Makal, Kleine Geschichte der globalisierun…