浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ドイツ史|移民史

ドイツ・テューリンゲン州の植民地主義的過去への取り組み

今回は、ドイツのテューリンゲン州における植民地主義的過去についての取り組みを紹介します。 Koloniales Erbe in Thüringen. Wissenschaftliche Koordinationsstelle Erfurt/Jena. 直訳すれば「テューリンゲンにおける植民地遺産――エアフルト/イェナ学術…

ハンブルク現代史研究所の動画チャンネル

最近、vimeo というインターネットサービスを使って、ドイツ語圏の歴史系の動画がアップされていることに気づきました。 たとえば、ハンブルク現代史研究所(Forschungsstelle für Zeitgeschichte in Hamburg, FZH)は、このコロナ危機以降、チャンネルを開…

2022年のドイツ労働史協会博士論文賞――1950-75年トリノとミュンヒェンにおけるイタリア系労働移民

2022年3月3日に、ドイツ労働史協会(German Labor History Association)の会員総会が開催され、そこで2022年同会博士論文賞が授与されました。出版された受賞作はこちらです。 Olga Sparschuh, Fremde Heimat, fremde Ferne. Italienische Arbeitsmigration…

2021年のリンツ会議(労働運動史家国際会議)「世界の移民」について

2021年9月23日から25日にかけて、第56回労働運動史家国際会議(Internationale Tagung der HistorikerInnen der Arbeiter- und anderer sozialer Bewegungen)がリンツで開催されました。毎年、オーストリアのリンツで開催されるので、リンツ会議と呼ばれま…

「想起/抵抗/団結」――ザクセン州ホイエルスヴェルダ市での排外主義的暴行事件から30年

1991年9月17日から23日にかけて、ザクセンの小さな都市ホイエルスヴェルダ(Hoyerswerda)で、契約労働者居住施設および難民宿泊施設への人種主義的な暴行事件が起こりました。それからちょうど30年が経ち、ベルリン州政治教育センターが「想起/抵抗/団結…

「排除された者たちの同盟か」――『他者たちの社会』の著者へのインタビュー記事

2021年5月、ウェブサイト「ルクセンブルク――社会分析と左翼の実践(Luxemburg. Gesellschaftsanalyse und linke Praxis)」に、ヤナ・ヘンゼル(Jana Hensel)と共著で『他者たちの社会(Die Gesellschaft der Anderen)』(2020年)を刊行した、ナイカ・フ…

ルール博物館特別展「わたしたちはここから――トルコ=ドイツ生活、1990年」

ドイツのルール博物館(Ruhr Museum)で、2021年10月31日まで、1961年に締結された西ドイツ・トルコ間二国間協定(労働者募集協定)60周年を機に、写真展が開催されています。 Foto-Ausstellung: Wir sind von hier. Ergun Çağatay | Ruhr Museum 展示された…

アフリカ系ドイツ人の短編歴史ドキュメンタリー紹介記事――西部ドイツ放送より

2021年6月4日、西部ドイツ放送(Westdeutscher Rundfunk, WDR)のウェブサイトに「黒人でありドイツ人――アフリカ系ドイツ人の歴史」と題された記事が掲載されました。 Emily Thomey, "Schwarz und Deutsch" – Die Geschichte der Afrodeutschen, in: WDR, 4.…

「移民としてのマルクス」――MARX 200より

いまさらですが、2018年はマルクス生誕200周年ということで、日本でも映画を始め記憶に新しいかと思います。 その生誕200周年を記念した、MARX 200 というウェブサイトを知りました。リンクを貼っておきます。 MARX 200 「移民としてのマルクス」をテーマに…

トルコからの「ガストアルバイター」女性について――Deutschlandfunk Kulturより

2021年4月12日、「ドイチュラントフンク(Deutschlandfunk)」というドイツのラジオ放送局のウェブサイトに、「故郷と郷愁のはざまで」というタイトルで、トルコからの出稼ぎ労働者(ガストアルバイター)の女性に焦点をあてた記事が掲載されました。 Luise …

ドイツ民主共和国における元モザンビーク出身契約労働者への補償を求める公開書簡について

2021年4月13日、ドイツの歴史系ウェブサイトに、ドイツ民主共和国時代に二国間協定によって就労したモザンビーク出身契約労働者に対する補償支払いを、ドイツ連邦政府に求める公開書簡が掲載されました。2つのサイトを見つけましたので、それぞれリンクを貼…

フランクフルトの住宅占拠闘争(1970ー1974年)について

Frankfurter Archiv der Revolte(フランクフルト反乱文書館)という文書館を知りました。運営団体は2019年5月に設立されたとのことです。ウェブサイトへのリンクを貼っておきます。 Frankfurter Archiv der Revolte その文書館が2020年秋にフランクフルト大…

歴史雑誌『労働-運動-歴史』の特集「労働者と他者」より

Arbeit-Bewegung-Geschichte(労働-運動-歴史)という労働史を専門とするドイツ語の学術雑誌があります。その2021年第1号の特集が、「労働者と他者」です。目次はこちらからどうぞ。 20. Jahrgang - Heft 2021/I | Arbeit – Bewegung – Geschichte: Zeit…

ラインラント=プファルツ州文書館のバーチャル閲覧室について

2021年1月22日、ラインラント=プファルツ州文書館がヴァーチャル閲覧室を開室したという知らせを目にしました。以下、そのお知らせのリンク先です。 Landesarchivverwaltung Rheinland-Pfalz | Eröffnung Lesesaal APERTUS, 22. Januar 2021. 記者会見映像…

ドイツ移民関係資料センター兼博物館とTheodor Wonja Michaelについて

ケルンにドイツ移民関係史資料センター兼博物館があることをはじめて知りました。以下にホームページへのリンクを貼っておきます。 DOMiD e.V. – Dokumentationszentrum und Museum über die Migration in Deutschland そのサイトに、Theodor Wonja Michael…

写真集『ドイツ民主共和国のなかのシンティ――マイノリティの日常』(2020年)――Der Freitag紙の書評より

2020年10月、東ドイツ時代のシンティをテーマにした写真集が出版されました。タイトルを訳せば、「ドイツ民主共和国のなかのシンティ――マイノリティの日常」になります。 Markus Hawlik-Abramowitz/ Simone Trieder, Sinti in der DDR. Alltag einer Minderh…

東ドイツ女性からみた東西ドイツ統一30年――デジタル・ドイツ女性アーカイブ討論企画

2020年9月21日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに東西ドイツ統一30年討論会の案内が掲載され、30日以降、録画映像も追加されました。 この討論会の説明文には、東西ドイツ統一30年を経ても、体制転換と移行についての語りに、東ドイツのフェミ…

戦後ドイツの移民たちの自己組織化について――ローザ・ルクセンブルク財団より

2020年9月のことですが、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに「移民の長征――戦後ドイツにおける移民自己組織化の開始」というタイトルの冊子PDFがアップされました。 紹介ページへのリンクはこちらです。 Albert Scharenberg (2020) Der lange Marsch …

移民女性の視点からドイツ再統一を再考する――1992年ロストック=リヒテンハーゲンでの人種主義的暴動について

デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに「見境のない嫌悪」と題したレポートがアップされました。 Eine Kooperation von DaMigra und DDF (2020), Grenzenloses Unbehagen, in: Digitales Deutsches Frauenarchiv このレポートは、1992年8月22日に始…

現代ドイツにおける移民の権利向上に向けた多様な取り組み――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

現代移民問題への社会的な関心が高まっていますが、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに次のような論説が掲載されました。 Jonas Engelmann, »Diese Schrift ist eine Kampfhandlung«. in Rosa Luxemburg Stiftung, 2020. この論説では、日常的な人…

1970年代西ドイツにおける移民と労働闘争――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2020年8月、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、1970年代西ドイツにおける移民労働者とその闘争に関する論説が掲載されました。 Efsun Kızılay, Migration und Arbeitskämpfe: Ein Blick zurück in die Zeit der «Gastarbeiter*innen» und ihre Kä…

女性移民およびアフリカ系ディアスポラからみたドイツ再統一――デジタルドイツ女性アーカイブより

また、今回も東西ドイツ統一30周年企画に関する記事の紹介です。 デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトで、女性移民およびアフリカ系ディアスポラからみたドイツ再統一についての討論会記事が掲載されました。リンク先はこちらになります。 Eine Koop…

1972年BMW工場でのイタリア人労働者によるストライキについて

2020年7月11日、Abendzeitung紙のウェブサイトに、1972年にBMW工場でのイタリア人労働者ストライキを研究したジーモン・ゲーケ(Simon Goeke)さんへのインタビュー記事が掲載されました。 リンク先はこちらになります。 Der BMW-Streik, von dem kaum jeman…

「社会の自己理解が問題だ」――ドイツにおける人種主義について

2020年7月2日、Jungle.World というジャーナルのウェブサイトに、ドイツにおける人種主義をめぐる論争を取り上げたインタビュー記事が掲載されました。タイトルとリンク先はこちらになります。 ”Es geht um das Selbstverständnis der Gesellschaft”, in Jun…

「ハーナウ後の120日」――現代ドイツにおける移民背景をもつ人たちとの連帯の取り組み

ローザ・ルクセンブルク財団が取り組んでいるプロジェクトの一つ、antifra* というブログがあります。*1 Blog | ANTIFRA - Debatte, Bildung, Vernetzung zu Migration und gegen Rassismus und Neonazismus ブログのタイトルに記されているとおり、こちらは…

ヘッセン州立文書館移民データバンクHESAUSについて

ドイツのヘッセン州立文書館が同州出身の移民データバンクをオンラインで提供するサービスを開始しました。*1 HESAUS - Datenbank des Hessisches Landesarchiv zur Auswanderung online 1980年代半ば以降、3つのヘッセン州立文書館が独自に移民データバン…

ドイツ民主共和国と移民史――ウェブサイト「国家市民学」より

"Staatsbürgerkunde”というウェブサイトを知りました。ドイツ民主共和国、つまり東ドイツでの日常生活を、いわゆる「オスタルギー(東ドイツ時代への郷愁)」なしに振り返るインタビュー記録がアップされています。*1 Staatsbürgerkunde 2020年6月11日、この…

新型コロナ感染症下の現代ドイツ移民労働問題について

新型コロナ感染症がドイツでも広まり、大きな問題となっています。2020年5月19日に、この問題と移民労働者の労働環境に焦点をあてた論説がローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに寄稿されました。*1 Benjamin Luig, Gesundheit am Arbeitsplatz reicht …

"Eigensinn im Burderland"――東ドイツ移民史研究との関わりで

2020年5月14日、ローザ・ルクセンブルク財団の情報から、"Eigensinn im Bruderland(兄弟国のなかの自己意識)"というウェブサイトについて知りました。このサイトが2020年のグリム・オンライン・アワードにノミネートされたとのことです。*1 冷戦期にドイツ…

「ゲスターポが来るまで」――ハンブルクのチャイナタウンについてのドキュメンタリー動画

2020年5月13日、ローザ・ルクセンブルク財団(rls_history)の案内で、「ゲスターポが来るまで」という短いドキュメンタリー動画がYoutubeにアップされていることを知りました。*1 ハンブルクのザンクト・パウリ地区にあるチャイナタウンを舞台にしています…