浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ナチ・ドイツによるウクライナ侵攻、1943・44年――nd紙の書評より

プーチン政権下のロシアによるウクライナ侵略戦争が起きています。 2022年2月1日、ドイツ語の左派系オンライン新聞、nd紙に、「限りない残酷さ」というタイトルで、1943・44年のナチ・ドイツによるウクライナ侵略における暴力を研究した本の書評が掲載されま…

作業部会「民主主義の歴史の場」からの小冊子

Gegen Vergessen - Für Demokratie(忘却に反対し、民主主義に賛成する)という協会のホームページに、 Orte der Demokratiegeschichte(民主主義の歴史の場)という作業部会用の3冊の小冊子がアップされています。いずれもフリー・ダウンロードできます。 …

書評「下からの歴史――バイエルン・レーテ共和国」について

2022年1月30日、ドイツ語でアナーキズムというタイトルのウェブサイトに、Geschichte von unten: Die bayerische Räterepublik(下からの歴史――バイエルン・レーテ共和国)と題された書評が掲載されました。 Gabriel Kuhn, Geschichte von unten: Die bayeri…

ミヒャエル・ヴィルト『飛散した時代』についての書評、インタビュー

2022年1月30日、ドイツ現代史家のミヒャエル・ヴィルトによる2022年1月に出版された近著、Zerborstene Zeit(飛散した時代)についての書評が、『南ドイツ新聞』に掲載されました。 Dietmar Süß, Mit Gespür für historische Umbrüche, in: Süddeutsche Zeit…

『義勇軍とファシズム』――絶滅戦争を担った義勇兵の事典について

"Freikorps und Faschismus(義勇軍とファシズム)"というタイトルの本が出版されました。この本は、1918-1923年に突出した義勇兵闘士で後に絶滅戦争で重要な役割を果たした人物だけでなく、政治家として義勇軍のテロ行為を支えたり、あるいは傍観したり、…

「魔女とフェミニズム的解放へ?」――『労働-運動-歴史』雑誌掲載オープンアクセス論文の

2022年1月24日、ドイツ語圏の専門誌『労働-運動-歴史――歴史研究雑誌(Arbeit-Bewegung-Geschichte: Zeitschrift für Historische Studien)』に、1970・80年代における第二次フェミニズム運動期における魔女狩り研究が活性したことを取り上げた論文が掲…

オーラル・ヒストリー協会のハラスメント・ポリシーについて

学会のハラスメント対策について勉強しています。 今回は Oral History Association (OHA) のハラスメント・ポリシーについて、そのポイントを確認していきます。 OHA Harassment Policy and Procedures | Oral History Association まず構成についてです。 …

Z世代とナチズム――ターゲスシュピーゲル紙より

2022年1月25日、ベルリンの日刊紙『ターゲスシュピーゲル(Tagesspiegel)』オンライン版に、「Z世代とナチズム――若者は親よりもナチ期に関心がある」というタイトルの論説が掲載されました。 Christoph David Piorkowski, Generation Z und Nationalsoziali…

新しい反ユダヤ主義か――ローザ・ルクセンブルク財団の書評より

2022年1月21日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトで、2004年に刊行され、2019年に新版が発行された『新しい反ユダヤ主義か』という題名の論集が紹介されました。新版は副題が変わっており、2004年版は「グローバルな議論」で、2019年版は「グローバ…

ユダヤ系の人びとによるナチズムへの抵抗について――『南ドイツ新聞』近刊3冊の書評より

2022年1月23日、『南ドイツ新聞』のウェブサイトに、ナチ・ドイツのテロ行為にユダヤ系の人びとの抵抗にかんして、近刊の3冊を紹介する論説が掲載されました。「ホロコースト――決死の覚悟をもった人たち」という意味の題名です。 Stephan Lehnstaedt, Holoca…

エンゲルスと住宅問題についての小冊子――ローザ・ルクセンブルク財団より

2021年11月、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに「フリードリヒ・エンゲルスと住宅問題」と題した小冊子の紹介文が掲載されました。無料ダウンロードできます。 Michael Brie, Friedrich Engels und die Wohnungsfrage, in: Rosa-Luxemburg-Stiftun…

国際ホロコースト記念日に寄せて――ドイツ連邦文書館ウェブサイトより

1945年1月27日は、「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」です。2015年1月21日付の国連広報センターのプレスリリースはこちら。 「1月27日は『ホロコースト犠牲者を想起する国際デー』 国連広報センター、2015年1月21日 ドイツ連邦文書館ウェブサイトでは…

環境保護からみた19世紀末の鉱山ストライキ――Jacobin紙より

2022年1月25日、ドイツ語圏の左派系オンライン雑誌である『ジャコバン(Jacobin)』ウェブサイトに、「鉱山労働者が環境汚染に抗してストライキをするとき」と題した論説が掲載されました。 Milo Probst, Als Minenarbeiter gegen Umweltverschmutzung strei…

現代ドイツと植民地主義論争――メディコ・インターナショナルより

2021年9月21日、ドイツのフランクフルト・アム・マインを本拠地とする人権団体メディコ・インターナショナル(Medico International)のウェブサイトに、ハンブルク大学でドイツ植民地主義の研究で知られるユルゲン・ツィンメラー(Jürgen Zimmerer)さんへ…

女性建築家としてだけではなく、共産主義者、抵抗の闘士として――マルガレーテ・シュッテ=リホツキーについて

2022年1月17日、HerStoryという女性史に取り組むドイツ語ポッドキャストで、マルガレーテ・シュッテ=リホツキーの回が放送されました。リンク先はこちらです。 Margarete Schütte-Lihotzky: Architektin, Kommunistin, Widerstandskämpferin, in: HerStory,…

ドイツ青年運動文書館について

2022年2月1日にドイツの労働者青年運動文書館(Archiv Arbeiterjugendbewegung)のウェブサイトについて紹介しました。 「ドイツの労働者青年運動文書館について」浅田進史研究室/歴史学ブログ、2022年2月1日 今度は、ドイツ青年運動文書館(Archiv der deu…

1979年ゴーアレーベン・トレック――ドイツの反原発運動の歴史についての書評など

歴史学の書評を専門とするドイツ語のオンライン・ジャーナル sehepunkte に、ドイツ反核運動を象徴する出来事の一つ、1979年のゴーアレーベン・トレックに関する論文集の書評が掲載されました。 Detlef Schmiechen-Ackermann / Christian Hellwig / Wienke S…

ファシズムに抗する研究調査プロジェクト――「反ファシスト・ヨーロッパ」について

ファシズムに抗する「反ファシスト・ヨーロッパ」という研究プロジェクトを知りました。ホームページへのリンクはこちらです。 Antifascist Europe 極右および右翼ポピュリスト政党の展開とトランスナショナルなネットワークを監視することを目的としていま…

ドイツの労働者青年運動文書館について

ちょっとしたことから、Archiv Arbeiterjugendbewegung(労働者青年運動文書館)のホームページを訪問しました。 Archiv Arbeiterjugendbewegung ドルトムント近郊に1982年に建設され、2004・2005年に拡張されました。公共施設として開放され、調査・研究を…