浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

植民地主義・帝国主義|一般

インターナショナルにおけるパン・アフリカニズムと反植民地主義――ローザ・ルクセンブルク財団より

だいぶ以前の記事ですが、2019年3月22日にローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「共産主義が黒になったとき――共産主義インターナショナルにおけるパン・アフリカニズムと反植民地主義」という題の論説が掲載されました。 Matt Williams, "When Commun…

ローザ・ルクセンブルク著作集の完全オンライン版公開について

2022年11月8日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトで、ローザ・ルクセンブルクの著作のオンライン化が完成したというニュースが掲載されました。カール・ディーツ出版社がデジタル版を公表しました。オープンアクセスです。 Luxemburg-Werke jetzt v…

ドイツ民主共和国におけるANC(アフリカ民族会議)メンバーの亡命について――近著紹介

ドイツにリット出版社(Lit Verlag)という学術向け出版社があります。今年、その出版社から、『ドイツ民主共和国におけるアフリカ民族会議(ANC)のメンバーの亡命――冷戦期における連帯をめぐるトランスナショナルな交差の歴史』というタイトルの本が刊行さ…

1982年、サブラ・シャティーラの虐殺から40年――taz紙より

2022年9月16日、ドイツの左派系メディア taz 紙より、40年前に起きたレバノンの首都ベイルート近郊のパレスチナ難民キャンプ、シャティーラとサブラで3日間に及んだ虐殺事件、いわゆる「サブラ・シャティーラの虐殺」(1982年9月16-18日)についての記事が…

脱植民地化をテーマにしたシンポジウム――ハインリヒ・ベル財団より

研究メモです。 すでに終わっていますが、2022年10月21-22日の2日間にわたって、ドイツのハインリヒ・ベル財団ほか主催で、「脱植民地化――グローバル化した世界のポスト帝国的視角」というシンポジウムが開催されました。シンポジウムのプログラムは以下の…

ハンブルクのローテンバウム博物館(旧民族学博物館)展示評――H-Soz-Kultより

少し前になりますが、2022年12月7日23日にドイツ語圏の歴史学系総合ポータルサイト H-Soz-Kult に、ハンブルクのローテンバウム博物館で開催された「ベニン――略奪された歴史」という展示評が掲載されました。 Isabel Eiser: Rezension zu: Benin. Geraubte G…

マイケル・ロスバーグ、ホロコーストとアルジェリア独立闘争との関連性を語る――ローザ・ルクセンブルク財団より

研究メモです。 以前に、マイケル・ロスバーグさんの『多方向的記憶』について紹介しました。 「『歴史家論争2.0』――マイケル・ロスバーグの論説より」浅田進史研究室/歴史学ブログ、2021年1月20日 2022年7月4日、ローザ・ルクセンブルク財団のホームページ…

ヨーロッパに在住するアフリカ系の人びとの組織化について――ローザ・ルクセンブルク財団より会議報告

2022年6月21日に「いかにヨーロッパにいる黒人が組織化し始めたか」というタイトルの論説が掲載されました。ベルリンで6月10日-12日に開催された「ブラック・ヨーロッパ」という会議の英文報告です。関心のある方はどうぞ。 Femi Awoniyi, How Black People…

補償の三角形=アルジェリア・フランス・ドイツについて

研究ノートです。 2022年3月24日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、「補償の三角形――アルジェリア、フランス、ドイツについての小論」という論説が掲載されました。 Claus Leggewie, Reparationsdreieck, in: Rosa-Luxemburg-Stiftung, 24. Mär…

脱植民地化について――Cambridge Core Blogより

2022年5月13日、「世界における西欧近代」を研究テーマとするクリストフ・カルターさん(ノルウェーのアグデル大学)が、Cambridge Core Blogに「脱植民地化について」と題する論考を投稿しました。 Christoph Kalter, "On decolonization," in Cambridge Co…

セティフの虐殺について――ローザ・ルクセンブルク財団HPより

1945年5月8日から6月末まで、アルジェリアのセティフとその近郊を中心に発生した虐殺は、「セティフの虐殺」と呼ばれますが、この出来事についての論説が、2022年5月6日にローザ・ルクセンブルク財団ホームページに掲載されました。 Mehdi Lallaoui, Sétif, …

「流れに抗して――社会主義者と1870・71年独仏戦争」について

2022年5月、ローザ・ルクセンブルク財団に、「流れに抗して」と題して、1870・71年の普仏戦争、もうドイツでは独仏戦争と呼ばれるのが一般的になったこの戦争で、戦争反対の立場を採った社会主義者に焦点をあてた論説が掲載されました。その紹介ページへのリ…

「植民地主義の終焉」――ローザ・ルクセンブルク財団歴史ポッドキャストRosalux Historyより

このブログでは、ローザ・ルクセンブルク財団の歴史ポッドキャストRosalux Historyに投稿された音声放送を紹介してきました。今回は、第17回「植民地主義の終焉」についてです。以下のリンク先から視聴できます。 Rosalux History - Rosa-Luxemburg-Stiftung…

中央アジアのソ連理解――オープンアクセスの論文集

2021年12月に、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、『中央アジアにおけるソ連的なるものの理解』というタイトルの論文集のPDF版ががアップされました。いまのところ、PDF版が自由にダウンロードできます。 Oksana Šatalova / Georgij Mamedov (Hrs…

パン・アフリカ主義活動家 Joseph Ekwe Bilé のベルリン記念銘板

ベルリン州政府は、2022年4月12日のプレスリリースで、パン・アフリカ主義活動家ヨーゼフ(ジョゼフ)・エクウェ・ビレ(Joseph Ekwe Bilé, 1892-1959)がベルリン記念銘板で顕彰すると発表しました。そして、4月21日に記念式典が開催されました。 プレスリ…

「グローバルなオルタナティヴとしての第三世界」――analyse & kritikより

2022年4月12日、パリのドイツ歴史研究所のアフリカ現代史研究者であるローベルト・ハインツェさんによる「グローバルなオルタナティヴとしての第三世界」というタイトルの論説が、ak(analyse & kritik)という左派系ドイツ語新聞ウェブサイトに掲載されまし…

フォークランド紛争開始から40年――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

日本でもすでに取り上げられていますが、2022年4月2日は、1982年に始まったフォークランド紛争/マルビナス戦争から40年ということで、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに回顧する論説が掲載されました。 Florian Weis, Thatchers Sieg und Aufstieg.…

反戦記念日としての国際女性デー――SoZより

『社会主義新聞(Sozialistische Zeitung、Soz)』の2022年3月号オンライン版に、国際女性デーを反戦記念日でもあると論じた、女性史家・活動家ギーゼラ・ノッツ(Gisela Notz)氏の寄稿が掲載されました。 Gisela Notz, Der Internationale Frauentag ist a…

ナチ期のベルリンでユダヤ系の人びとを救ったアラブ人ネットワークについて――ターゲスシュピーゲル紙のインタビュー記事より

2017年10月19日付のベルリンの日刊紙ターゲスシュピーゲル紙のウェブサイトに、「あるユダヤ系女性を救ったムスリム」というインタビュー記事が掲載されました。 Johannes C. Bockenheimer, Berlin während des Holocausts: Der Muslim, der eine Jüdin rett…

第一次世界大戦期のドイツ帝国による中東政策――SWRのラジオ放送より

2021年12月16日、ドイツ西南地域の公共放送 Südwestrundfunk のウェブサイトに、「ドイツ帝国にとってのジハード――第一次世界大戦におけるる中東政策」というタイトルの録音放送がアップされました。 Anselm Weidner, Dschihad für das Deutsche Reich: Orie…

Public History Weeklyの脱植民地化特集

すでにご存じの方も多いと思いますが、Public History Weekly というオンライン雑誌があります。その第9号に脱植民地化特集が組まれました。2021年11月に連続して5本が掲載されています。 以下にリンクを貼っておきます。英語版とドイツ語版があります。 Tho…

1937・38年ソ連での大テロルにおけるドイツ出身・ドイツ国籍者の犠牲者――ローザ・ルクセンブルク財団よりオープンアクセス文献

2006年3月、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトで、以下の文献が公開されました。オープンアクセスです。 Ulla Plener/ Natalia Mussienko (Hrsg.) (2006) Verurteilt zur Höchststrafe: Tod durch Erschießen, in: Rosa-Luxemburg-Stiftung. 「死刑…

エンツォ・トラヴェルソが自著を語る――The LRBポッドキャストより

ホロコースト研究などで知られる思想史家エンツォ・トラヴェルソさんが、ロンドン・レビュー・オブ・ブックスのポッドキャストで近著について語っています。 Podcast: Enzo Traverso and Adam Shatz · A History of Revolution, in: LRB 23 November 2021 近…

1910年2月22日に撮影されたドイツ社会民主党の党学校記念写真とローザ・ルクセンブルク

2021年3月5日、フリードリヒ・エーベルト財団のウェブサイトに、1910年2月22日に撮影されたある記念写真とその解説が掲載されました。 その写真は、ベルリンにあったドイツ社会民主党の党学校内で撮影されたもので、ローザ・ルクセンブルク、ハインリヒ・シ…

マーカス・レディカー「下からの歴史」を語る――Counter Punchより

2021年11月9日、オンライン上で論説を掲載するカウンター・パンチ(Counter Punch)誌に、歴史家・作家・活動家マーカス・レディカー(Marcus Rediker)へのインタビュー記事が掲載されました。タイトルは「下からの歴史を書くことについて(On Writing Hist…

ロシア革命とブラック・アトランティック――近刊の論文集について

研究メモです。 2021年8月、ロシア革命と大西洋をまたいだアフリカン・アメリカ人の運動の接点を扱った論文集が刊行されました。 David Featherstone and Christian Høgsbjerg (eds.), The Red and the Black: The Russian Revolution and the Black Atlanti…

1921年のリーフ共和国の独立と挫折について――nd より

2021年7月23日、ドイツ語の左派のオンライン・ジャーナル nd に1921年にモロッコ北部で独立を宣言したリーフ共和国についての論説が掲載されました。リンクはこちらです。 Reiner Tosstorff, Ein kurzer Moment der Hoffnung, in: nd, 23. Juli 2021. リード…

デジタル化されたコミンテルンの反帝国主義同盟関係資料について

研究メモです。 反帝国主義同盟(League against Imperialism)に関するコミンテルンのファイルのデジタル化資料が閲覧できるとのことです。以下のリンクのドイツ語史料のなかに、1926年2月のベルリン市庁舎地下室での会合出席者のリストがあるそうです。 До…

Archiv für Sozialgeschichte 第60巻(2020年)について

ドイツ社会民主党系のフリードリヒ・エーベルト財団が刊行する『社会史アルヒーフ(Archiv für Sozialgeschichte)』の第60巻が2020年に刊行されました。「連帯」が特集テーマでして、タイトルを日本語で仮訳すれば、「『インターナショナルに誓って・・・』…

ドイツ民主共和国における元モザンビーク出身契約労働者への補償を求める公開書簡について

2021年4月13日、ドイツの歴史系ウェブサイトに、ドイツ民主共和国時代に二国間協定によって就労したモザンビーク出身契約労働者に対する補償支払いを、ドイツ連邦政府に求める公開書簡が掲載されました。2つのサイトを見つけましたので、それぞれリンクを貼…