浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

1972年ミュンヒェン・オリンピックとテロ事件について――ドイツ連邦文書館のヴァーチャル展示

1972年に開催されたミュンヒェン・オリンピックから50周年ということで、最近、とくにテロ襲撃事件に焦点を当てたテレビ番組がドイツでよく放送されていました。 ドイツ連邦文書館のウェブサイトにも、ヴァーチャル展示「1972年オリンピック――テロ襲撃が『オ…

歴史家は論争する――アインシュタイン・フォーラムより

2022年9月29日に、ズーザン・ナイマンさんとミヒャエル・ヴィルトさんによって編集された論文集、Historiker streiten: Gewalt und Holocaust - die Debatte(歴史家は論争する――暴力とホロコースト、その議論)が出版されました。出版社のウェブサイトはこ…

ドイツの小さな出版社はどう存続していけるのか――Buch Markt より

2022年9月18日に、Buch Markt(書籍市場の意)という雑誌のウェブサイトに、Argument という出版社を営むエルゼ・ラウダンさんへのインタビュー記事が掲載されました。タイトルは「そこから出版社をどう営んだらよいのか」といった意味です。 ドイツの独立し…

移民史視点の1970・80年代西ドイツ労働運動について

研究メモです。 このブログでも、移民史の視点から第二次世界大戦後のドイツ連邦共和国における労働運動・労働組合・ストライキが移民史の視点から問われるようになってきたことを紹介してきました。*1 また関連書籍を目にしましたので、ここにリンクを貼っ…

ポーランド分割――ローザ・ルクセンブルク財団歴史ポッドキャストRosalux Historyより

2022年9月21日、ローザ・ルクセンブルク財団SNSより、歴史ポッドキャスト Rosalux History より、第19回「ポーランド分割(Die Teilungen Polens)」の配信のお知らせがありました。リンク先は以下の通りです。 Rosalux History - Rosa-Luxemburg-Stiftung …

ロシアの反戦運動を伝える5つのテクスト――akより

2022年9月23日、ドイツ語圏の左派系メディアで「左翼の討論と実践のための新聞」を掲げる ak 紙のウェブサイトに、「ロシアの反戦運動からの5つの文書」と題した記事が掲載されました。 Fünf Texte aus der russischen Antikriegsbewegung, in: ak analyse &…

ミレーネ・イェセンスカについて――アーロルゼン・アーカイブズより

少し前の記事ですが、2021年10月8日、ナチズムによって迫害された犠牲者・生存者に関する史資料を収集・保管する活動に取り組むアーロルゼン・アーカイブズのホームページに、「ミレーネ・イェセンスカ――ジャーナリスト、フェミニスト、レジスタンス闘士」と…

データのなかのドイツ――歴史統計の視点から

すでにご存じの方も多いかもしれません。ドイツ経済史の通史をいくつかあさっていましたら、「データのなかのドイツ」というウェブサイトにたどり着きました。テキスト版とデータセットがダウンロードできます。 Deutschland in Daten – Zeitreihen zur Hist…

フライブルクと植民地主義――アウグスティン博物館の展示について

2022年6月25日から2023年6月11日まで、フライブルクのアウグスティン博物館(Augustinermuseum)で「フライブルクと植民地主義――昨日?今日!(Freiburg und Kolonialismus: Gestern? Heute!)」が開催されていることを知りました。 フライブルクの美術館・…

『ベルリン情勢(Berliner Zustände)』 の発行停止と今後について――ベルリンの極右勢力の監視・記録活動団体 apabiz より

ベルリンの極右勢力の情勢を監視し、情報収集と資料保存の取り組みを進める団体 apabiz のウェブサイトで、年次報告書『ベルリン情勢(Berliner Zustände)』 の発行停止が告知されました。 Einstellung der »Berliner Zustände«: Zeit für neue Wege, in: a…

第一次世界大戦後ドイツのハイパーインフレーションに関する近刊書紹介――Sehepunkteより

歴史学のオンライン書評ジャーナル『ゼーエプンクテ(sehepunkte、視点・観点の意)』 に、第一次世界大戦後にドイツを襲ったハイパーインフレーションについての近著が紹介されました。リンクはこちらです。 Wolfgang Erz: Rezension von: Mark Jones: 1923…

植民地犯罪、ホロコースト、新しい記憶について―― taz紙ブログより

2022年9月7日、ドイツの左派系新聞 taz 紙のブログに、ジャーナリストのシャルロッテ・ヴィーデマンさんへのインタビューが掲載されました(ポッドキャスト配信)。ドイツ植民地主義とホロコーストの記憶をめぐる最近の論争について扱ったものです。 Dissens…

マルゲリータ・フォン・ブレンターノについて

2022年9月9日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、マルゲリータ・フォン・ブレンターノを紹介する記事が掲載されました。 Susan Neiman, Politik, Marxismus und Universiätsreform: Die Philosophin Margherita von Brentano (1922 – 1995) , in…

L!NX――新しいデジタル教育プラットフォーム

ローザ・ルクセンブルク財団のSNSから、L!NXという新しいウェブサイトを知りました。批判的かつ左派的な視点をもった、基本を知りたいすべての人に向けた、デジタル教育プラットフォームを謳っています。 L!NX グローバル化、貿易、歴史、文化、経済、労働、…

ルール地域の産業遺産を学ぶ――ルール地域連合ウェブサイトより

ルール地域連合(Regionalverband Ruhr)のウェブサイトにある「テーマ・ルート――ルール地域のすべての諸相」というページを知りました。 Route Industriekultur: Themenrouten, in: Regionalverband Ruhr ドイツの工業化を主導したルール地域ですが、その歴…

ニュルンベルク医師裁判から75年――BR24より

2022年8月19日、バイエルン放送のウェブサイト BR24 に「ニュルンベルク医師裁判から75年――裁かれたナチ犯罪」というタイトルの記事が掲載されました。 Tina Wenzel, 75 Jahre Nürnberger Ärzteprozess: NS-Verbrechen vor Gericht, in: BR24, 19. August 20…

デジタル時代のドイツ文書館――出版社ウェブサイトによる近著紹介

2022年8月15日、バーバラ・ブートリヒ出版社(Verlag Barbara Budrich GmbH)のウェブサイトに、同社から出版された論文集『デジタル時代のドイツ文書館――参加、開放性、透明性』(2022年6月)についての、編者による寄稿が掲載されました。 Digitalität als…

フェミニズム図書館MONAliesAの研究プロジェクトについて――デジタルドイツ女性アーカイブより

ドイツ・ザクセン州の都市ライプツィヒに女性とジェンダーをテーマにしたフェミニズム図書館 MONAliesA Leipzig があります。2022年9月1日、その図書館が進めるデジタルドイツ女性アーカイブの研究助成プロジェクトについての紹介が掲載されました。 Scheidu…

ドイツ連邦文書館の史料・情報取り扱いのための語彙集

ドイツ連邦文書館が、2022年6月現在の「文書類・情報管理のための語彙集」をオンライン上で公開しています。 Glossar zur Schriftgut- und Informationsverwaltung (Juni 2022), in: Bundesarchiv. 文書館を訪問するようになった頃、こうした語彙集が欲しい…

1970・80年代ドイツにおける新しい女性運動とナチ加害女性との関係――デジタルドイツ女性アーカイブより

2022年8月16日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに、「誰もが知らなかったのか――新しい女性運動とそのナチ加害女性との関係」という趣旨のタイトルで、女性教育センター・デンクトロイメ(Frauen*bildungszentrum DENKtRÄUME)が、このアーカイ…

ベルリンの壁の建設――ドイツ連邦文書館のヴァーチャル展示より

ドイツ連邦文書館ウェブサイトのヴァーチャル展示シリーズについてです。今回は、「1961年8月13日――ベルリンにおける東西国境閉鎖と壁の建設」です。 13. August 1961: Schließung der Sektorengrenzen in Berlin und Bau der Mauer, in Bundesarchiv Intern…