浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

歴史家のためにMastodonを紹介するドイツ語記事

ふたたびドイツ語圏の人文社会科学系プラットフォーム、Hypothesesに掲載された記事の紹介です。 Mareike König: Tröten über Droysen. Ein Mastodon-Leitfaden für Historiker:innen, in: Hypotheses, 20. November 2022, aktualisiert 25. Januar 2023. 表…

マルセル・ファン・デア・リンデンのグローバル労働史のオープンアクセス版

2023年5月、グローバル労働史研究を掲げるオランダの労働史家マルセル・ファン・デア・リンデン氏がこれまでに発表してきた論文を一冊にまとめた論文集がオープンアクセスで刊行されました。 Marcel van der Linden, The World Wide Web of Work: A hisotry …

ドイツのストライキと移民、1973-2023年――ローザ・ルクセンブルク財団より

ローザ・ルクセンブルク財団ノルトライン=ヴェストファーレン支局は、2023年8月から10月にかけて、半世紀前からのストライキの過去を振り返る映画鑑賞や討論企画を各地で開催するとのことです。*1 „Ihr Kampf ist unser Kampf!“ Streik 1973 bis 2023 und d…

ザクセンにおけるナチズムについての記憶事業――ハンナ・アーレント全体主義研究所ブログ「手すりなき思考」より

2023年5月10日、Hypothesesという人文社会科学系プラットフォームのブログに、ハンナ・アーレント全体主義研究所ブログの投稿記事「ザクセンにおけるナチズムについての記憶事業」が掲載されました。 Francesca Weil/Uwe Hirschfeld/Jonas Kühne/Fruzsina Mü…

L.I.S.A.学術ポータル「ユートピア――歴史学の未来」の試み

2023年5月9日、ドイツのゲルダ・ヘンケル財団L.I.S.A.学術ポータルで、「ユートピア――歴史学の未来」というテーマへの投稿呼びかけが掲載されました。 Utopia. Die Zukünfte der Geschichtswissenschaft, in: L.I.S.A. Wissenschaftsportal Gerda Henkel Sti…

ゾーリンゲン放火殺害事件から30年――オープンアクセス論文集

1993年5月29日の夜間にゾーリンゲンでトルコ人移民家庭に対する放火殺害事件が発生しました。2023年はそれからちょうど30年になります。その事件を振り返る論文集が、4月に刊行されました。オープンアクセスです。 Birgül Demirtas / Adelheid Schmitz / Der…

労働と性――オーストリア歴史学雑誌の特集より

2023年4月11日、オーストリアの歴史系学術雑誌、Österreichische Zeitschrift für Geschichtswissenschaften (OeZG) のホームページに、「OeZGにおける性、労働、不平等」というタイトルの記事が掲載されました。 Jessica Richter/ Tim Rütten, Geschlecht, …

ナチ独裁と労働組合の破壊――ドイツ語圏のポータルサイト・労働組合の歴史より

以前にこのブログで、ドイツ語圏のポータルサイト「労働組合の歴史」を紹介しました。 「ドイツ労働組合の歴史についてのポータルサイト」浅田進史研究室/歴史学ブログ、2021年4月9日 SNSなどで、このサイト内の、"NS-Diktatur und Zweiter Weltkrieg(ナチ…

社会的市場経済の形成についての神話と事実――L!NXより

2023年4月、「デジタル教育プラットフォーム」を掲げる、ドイツ語圏の左派系ウェブサイト L!NX に、「社会的市場経済の形成についての神話と事実」という項目が掲載されました。 Mythen und Fakten zur Sozialen Marktwirtschaft, in: L!NX, April 2023. リ…

ヴォルフガング・アーベントロートについてのウェブサイト

ドイツ連邦共和国の成立初期を代表する政治的知識人の一人として、法学・政治学・歴史学を専門としたヴォルフガング・アーベントロート(Wolfgang Abendroth、1906-1985年)を紹介するウェブ空間上のプロジェクトを知りました。私はこれまでほとんど知らない…

ドイツの新右翼研究――デュイスブルク言語社会研究所より

2023年4月に、デュイスブルク言語・社会研究所が刊行する雑誌 DISS-Journal の別冊6号として、「メタ政治と世界観――経済・社会政策問題についての新右翼の概念と議論」というプロジェクト報告書が公刊されました。PDFでダウンロードできます。 Helmut Keller…

ラナジット・グハについて――Tagebuchより

ウィーンで刊行されている左派系評論誌『ターゲブーフ(Tagebuch、日記・日誌の意)』のホームページにあるブログ欄に、「サバルタンと歴史の解放」というタイトルの記事が掲載されました。 Jens Kastner, Subalterne und die Befreiung der Geschichte, in:…

ドイツのペンクラブについて――ドイツ連邦文書館のヴァーチャル展示より

ドイツ連邦文書館のSNSで、「ドイツ・ペンクラブ――ディナー・クラブから世界規模に活動する組織へ」というタイトルのヴァーチャル展示が紹介されました。 Der Deutsche P.E.N.: Vom Diner Club zur weltweit engagierten Organisation, in: Bundesarchiv - I…

レズビアン・ビジビリティ・デイについて――i.d.a.より

レズビアン・女性に関する文書館・図書館・資料館の連合組織、i.d.a(Dachverband deutschsprachiger Lesben-/Frauenarhive, -bibliotheken und-dokumentationsstellen)の企画については、これまでもいくつかこのブログで紹介してきました。*1 このウェブサ…

ドイツ民主共和国の国家芸術貿易に関わる史料紹介――ドイツ連邦文書館より

ずいぶん以前、つまり2018年6月1日に、ドイツ連邦文書館による、ドイツ民主共和国の「国家芸術貿易(Staatlicher Kunsthandel)」についての史料がオンライン検索できるというプレスリリースが出ていたことを知りました。 Akten des Staatlichen Kunsthandel…

1933年4月1日の「ユダヤ・ボイコット」について――ドイツ連邦文書館より

ドイツ連邦文書館SNSより、1933年4月1日、ドイツでユダヤ系商店・事業者に対するボイコットが全国的に広がった事件についての同時代の図像史料と背景説明のウェブページが紹介されました。 Sabine Dumschat, "Judenboykott", in: Bundesarchiv Internet. 193…

社会史国際研究所のESSHCについて

オランダのアムステルダムにある社会史国際研究所(International Institute of Social History)が主催する「第14回ヨーロッパ社会科学史会議(European Social Science History Conference, ESSHC)」が4月12-15日にスウェーデンのヨーテボリ大学で開かれ…

亡命知識人の事例としてのアルバート・アインシュタイン――ドイツ連邦文書館ヴァーチャル展示より

ドイツ連邦文書館のSNSでは、同館のヴァーチャル展示がよく紹介されますが、そのひとつとして「亡命知識人エリート――アルバート・アインシュタイン」を知りました。リンク先はこちらです。 Intellektuelle Elite im Exil: Albert Einstein, in: Bundesarchiv…

ドイツの右翼ネットワークについて――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2023年4月21日、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「右翼ネットワーク――民主主義の危険か」というタイトルの論説が掲載されました。リンクはこちらです。 Martina Renner/ AnikaTaschke, Rechte Netzwerke: Gefahr für die Demokratie? in: Rosa-L…

ラナ・プラザ崩落事故から10年――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2023年4月24日、ローザ・ルクセンブルク財団の英語版ウェブサイトに、バングラデシュのダッカ近郊で起きたラナ・プラザ崩落事故から10年を経たことで、この事件を回顧するリレー・トーク形式の討論記事が掲載されました。 Kristina Strachov, Saydia Gulrukh…

ベルタ・タールハイマーについて――Frauen & Geschichte Baden-Württembergより

以前にこのブログで、Frauen & Geschichte Baden-Württemberg e.V. (女性と歴史・バーデン=ヴュルテンベルク 社団法人)のウェブサイトを紹介しました。 「『女性と歴史・バーデン=ヴュルテンベルク』ウェブサイトについて」浅田進史研究室/歴史学ブログ…

Googleからの閲覧回数の多かった記事(2023年5月末時点)

学会シーズンの5月が過ぎました。それで研究会発表や学会仕事が一息つくわけではないですけれども。 さて、1月から毎月一度、Twitter、Google、はてなブログ、Bing、Yahoo!の順に閲覧回数の多かった記事を紹介してきました。一巡しましたので、また改めてGo…