浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

「アパルトヘイト、NO!」――冷戦下東西ドイツの国際連帯について

2019年12月、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「アパルトヘイト、NO!――ドイツ民主共和国とドイツ連邦共和国における連帯の諸相」という論集が掲載されました。 Andreas Bohne, Bernd Hüttner, Anja Schade, Apartheid No! Facetten von Solidari…

「ファシズムの世紀」について――ローザ・ルクセンブルク財団より

やはり昨今の状況のせいでしょうか。ファシズム研究がふたたび盛んになっている感があります。 2020年、フリードリヒ・ブルシェルが編集した「ファシズムの世紀――西洋、アイデンティティ、ヨーロッパ、新自由主義についての新右翼的言説」というタイトルの論…

第3回関西デジタルヒストリー研究会「COVID-19下の図書館によるデジタルサービスの実態と課題」に向けて(2)

いよいよ今週末に開催されます。 第3回関西デジタルヒストリー研究会「COVID-19下の図書館による デジタルサービスの実態と課題」(2020年1月23日13時~15時、Zoomミーティング) 「歴史学のオープンアクセス化を目指して――新型コロナ感染症対応下の日本歴史…

「歴史家論争2.0」――マイケル・ロスバーグの論説より

「現在の歴史(Geschichte der Gegenwart)」というドイツ語のウェブサイトがあります。 Geschichte der Gegenwart このサイトに、2020年9月23日、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のホロコースト史研究者、マイケル・ロスバーグ(Michael Rothberg)氏の論…

国際連合の歴史についてのレポート――ローザ・ルクセンブルク財団より

研究備忘録です。 2017年8月、ローザ・ルクセンブルク財団より創設から70年を過ぎた国際連合の歴史を批判的に検証する冊子が公開されました。フリーでダウンロードできます。 James A. Paul, Of Foxes and Chickens: Oligarchy and Global Power in the UN S…

「大学と植民地主義――ゲッティンゲン大学の事例」ウェブサイト

ゲッティンゲン大学にはドイツ植民地史を専門とするレベッカ・ハーバマス(Rebekka Harbermas)氏がいます。その2019年のゼミナールの一環で、「大学と植民地主義――ゲッティンゲン大学の事例」というウェブサイトが作成されています。 Universität und Kolon…

「ゲルマン人」展について――James-Simon-GalarieとNeues Museumにて2021年3月まで開催

ベルリンの博物館島(Museumsinsel)にある ジェームズ・サイモン・ギャラリー(James-Simon-Galarie)と新博物館(Neues Museum)で「ゲルマン人――ある考古学的目録調査」展が2021年3月まで開催されています。新型コロナ感染の再拡大で今後、どうなるかはわ…

カントと植民地主義――Deutschlandfunk Kulturより

2020年に世界的に広がったブラック・ライヴズ・マター運動は、イマヌエル・カントの思想の再検証にも影響が及びました。以前にこのブログで、カント像の撤去をめぐる論説を紹介しました。*1 2020年9月23日にDeutschlandfunk Kultur のウェブサイトでも、「植…

『歴史学と文書館』――ヘッセン州立文書館の小冊子

2020年2月にヘッセン州立文書館が「歴史学と文書館」というワークショップを開催しました。その成果である同名の小冊子が、文ニューズレター "Archivsnachrichten aus Hessen" の別冊として、ウェブ上にPDF形式で公開されました。自由にダウンロードできます…

ヴァルター・ベンヤミンの弟、ゲオルク・ベンヤミンについて

2020年9月5日、『ノイエス・ドイチュラント(Neues Deutschland)』紙のウェブサイトにヴァルター・ベンジャミンの弟、ゲオルク・ベンヤミンを紹介する記事が掲載されました。 Georg und Walter Benjamin: Aufrecht zwischen den Stühlen, in: Neues Deutsch…

ラーフェンスブリュック強制収容所を生き延びた女性労働者の自伝について

2020年、ナチ・ドイツが設置した女性向けの強制収容所のうち、最大の施設であったラーフェンスブリュック強制収容所に送られ、生き延びた女性労働者の自伝が出版されました。 Katharina Jacob, Widerstand war mir nicht in die Wiege gelegt, hrsg. v. Hamb…

「なぜ今日もエンゲルスを読むべきなのか」――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2020年9月4日、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトで、「フリードリヒ・エンゲルスなしにマルクス主義はありえない」というタイトルの小論が掲載されました。 Ingar Solty, Kein Marxismus ohne Friedrich Engels: Ein Plädoyer, in: Rosa Luxemburg St…

東ドイツにとっての体制転換を振り返る――ドイツ連邦政治教育センターより

2020年9月8日、ドイツ連邦政治教育センター(Bundeszentrale für politische Bildung、bpb)のウェブサイトのコーナー Deutschland Archiv(ドイツ文書館)に、東西ドイツ統一についての論説が掲載されました。 ここではドイツ民主共和国、つまり東ドイツに…

戦後ドイツの移民たちの自己組織化について――ローザ・ルクセンブルク財団より

2020年9月のことですが、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに「移民の長征――戦後ドイツにおける移民自己組織化の開始」というタイトルの冊子PDFがアップされました。 紹介ページへのリンクはこちらです。 Albert Scharenberg (2020) Der lange Marsch …

移民女性の視点からドイツ再統一を再考する――1992年ロストック=リヒテンハーゲンでの人種主義的暴動について

デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに「見境のない嫌悪」と題したレポートがアップされました。 Eine Kooperation von DaMigra und DDF (2020), Grenzenloses Unbehagen, in: Digitales Deutsches Frauenarchiv このレポートは、1992年8月22日に始…

ホロコースト記念館の生存者の証言映像について

ヤド・ヴァシェム、すなわちホロコースト記念館(The World Holocaust Remembrance Center、Internationale Holocaust Gedenkstätte)については、いまさら紹介するまでもないかもしれません。一応、ここにリンクを貼っておきます。 Yad Vashem - The World …

第一次世界大戦後ドイツの女性ソーシャルワーカーの一日

ドイツ連邦文書館のウェブサイトには、第一次世界大戦以降の様々な映画をオンラインで観ることができる、Filmothek というページがあります。 Deutsche Geschichte suchen und finden - Filme aus dem Bestand des Bundesarchiv そのなかに1920年に撮影され…

ドイツデジタル図書館について

ドイツデジタル図書館(Deutsche Digitale Bibliothek)のウェブサイトを訪問しました。 Deutsche Digitale Bibliothek カレントアウェアネスにこのサイトについての記事が掲載されています。 「『ドイツデジタル図書館』のウェブサイトがスタート」Current …

ヴェストファーレン地域の諸文書館ポータルサイトについて

2020年8月21日、ドイツ連邦文書館SNSより、ドイツのヴェストファーレン=リッペ地方連合(Landschaftsverband Westfalen-Lippe、LWL)の文書館担当課、LWL-Archivsamt für Westfalen のポータルサイト開設を知りました。ミュンスターにあります。 LWL-Archiv…

ドイツ連邦文書館所蔵史料のデジタル化報告――軍関係史料とヴァイマル期史料について(女性参政権関連無声映画リンクあり)

2020年8月の間にドイツ連邦文書館のSNSやウェブサイトで、所蔵史料のデジタル化進行状況について2つの報告がありました。 1つめは軍関係史料のデジタル化状況についてです。 Der Überblick über bereits digitalisierte und zur Digitalisierung ausgewählte…

第3回関西デジタルヒストリー研究会「COVID-19下の図書館によるデジタルサービスの実態と課題」に向けて

告知です。 2021年1月23日(土)13時~15時に第3回関西デジタルヒストリー研究会がZoomミーティング方式で開催されます。テーマは「COVID-19下の図書館による デジタルサービスの実態と課題」です。チラシ、参加申込フォーム、プログラムのリンクはこちらで…

「ベルリンの壁」建設の新史料――Welt紙オンライン記事より

もう2年前となる記事ですが、2018年8月12日付のヴェルト(Welt)紙オンライン版で、「ベルリンの壁」建設の開始となった1961年8月13日についてのドイツ民主共和国(東ドイツ)内務省の内部史料の発見が報道されました。リンク先はこちらです。 Tobias Westho…

ナチ・ドイツによるホロコースト史料集、第10巻・第11巻の刊行

2020年、De Gruyterより出版されているホロコースト史料集 Die Verfolgung und Ermordung der europäischen Juden durch das nationalsozialistische Deutschland 1933–1945(VEJ、ナチ・ドイツによるヨーロッパ・ユダヤ系住民の迫害と殺害、1933-1945年)…

2020年度歴研大会特設部会を終えて

はじめに 歴研大会特設部会の準備 打ち合わせで議論していたこと、言い残したこと 提言作成に向けて はじめに 10月半ばまでこのブログで、2020年度歴史学研究会大会特設部会「『生きづらさ』の歴史を問うII――若手研究者問題について考える」に向けた準備ノー…

1920年「東方諸民族大会」から100周年――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイト記事より

2020年8月28日、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、100年前に開催された「東方諸民族会議」を記念する論説が掲載されました。 Mario Kessler, Sieben Tage Empowerment: Vor 100 Jahren tagte in Baku der antikoloniale "Kongress der Völker des …

ネオナチにとっての「ベルリンの壁の崩壊」――北ドイツ放送ウェブサイト記事について

ドイツ民主共和国の消失は、ドイツ連邦共和国のネオナチにとってどのような意味を持ったのでしょうか。また、ドイツ民主共和国時代に「ネオナチ」はそもそも存在していたのでしょうか。 この問いについて、当事者のインタビューを中心に構成された番組(30分…

ドイツにおける植民地記念碑をめぐる論争――ハンブルクのビスマルク像ほか

2020年はブラック・ライヴズ・マター運動の追い風を受けて、植民地支配の過去を顕彰するような記念碑をめぐって世界各地で大きな議論が起きた年として記録されることでしょう。 2020年6月、イギリスのブリストルではエドワード・コルストン像が引き倒され*1 …

「68年以前」――ドイツにおける冷戦と新左翼についての新しい研究

2020年、ミヒャエル・フライ『1968年以前――ドイツ連邦共和国とアメリカ合州国における冷戦と新左翼』と題した研究が公刊されました。 Michael Frey, Vor Achtundsechzig. Der Kalte Krieg und die Neue Linke in der Bundesrepublik und den USA, Göttingen:…

ドイツ技術博物館における大西洋奴隷貿易の展示替え――「犠牲者の語り」からの脱却

2020年8月21日のベルリン日刊紙『デア・ターゲスシュピーゲル(Der Tagesspiegel)』のウェブサイトに、ドイツ技術博物館にある「海運(Shifffahrt)」部門の展示内容についての記事が掲載されました。 Andreas Conrad, Weg mit dem Menschenkäfig: Im Techn…

現代ドイツにおける移民の権利向上に向けた多様な取り組み――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

現代移民問題への社会的な関心が高まっていますが、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに次のような論説が掲載されました。 Jonas Engelmann, »Diese Schrift ist eine Kampfhandlung«. in Rosa Luxemburg Stiftung, 2020. この論説では、日常的な人…