浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

オスナブリュック博物館地区の多様な都市史の展示について

 ドイツのニーダーザクセン州の都市オスナブリュックの「博物館地区( Museumquartier)」というウェブサイトを知りました。そこに、多様な視点から、オスナブリュックの移民・難民・差別の歴史へ様々なまなざしを向ける展示についての解説ページがあり、関連するYouTube動画へのリンクがあります。

 

 

 "Un.eindeutig zuhause" はどう訳したらよいか、ちょっと悩みます。「家にいるかはっきりしない」という感じでしょうか。移民・難民としてオスナブリュックに住むことになっても、落ち着いて家に居る感じにならないような不安定さ、存在の不明確さのようなニュアンスを感じます。eindeutig(はっきりとした、明確な)に un- の接頭辞で否定し、その間にハイフンではなく、ピリオドでつなぐことで、ただ不安を感じでいるだけではない多様さを表現したい、ということかもしれません。

 

 リード文では、オスナブリュック市の空間に8つの展示拠点があり、そこにモニュメントがあるとのことです。QRコードをつうじて、スマートフォンで、オスナブリュックに住む黒人の生活、団体や市民社会的な関与、トルコを例とした多様な移民・難民史を学ぶことができます。手紙、ポッドキャスト、写真といった資料があり、また1973年の「山猫ストライキ」についても触れています。