研究メモです。
2023年10月に、21世紀におけるグローバルな記憶文化を議論する新刊書が出ました。出版社のウェブサイトからの紹介ページをリンクしておきます。
著者のミルヤム・ツァドフさんは、ミュンヘンのナチ記録資料センター所長です。
出版社による本書の紹介文を要約します。
今日の各地の社会では、戦争と差別についての様々な経験によって、ときに数世代にもわたって刻印された経歴をもつ人びとが共生している。著者は歴史を過去から現在の問いに答える力と理解する。ここでは世界中から、多様な形で暴力の歴史への記憶が呼び起こされ、あるいは忘却される事例が集められている。たとえば、イタリアでのユダヤ系住民の強制移送、日本での強制性売買、ヨハネスブルクでのホロコーストと植民地主義の犠牲者である。そのために、その生のなかで歴史によって暴力の痕跡が残されている、すべての人間を含むグローバルな記憶文化が結びつけられている。
ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトで書評が出ています。