浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

「ベルリンの壁」建設の新史料――Welt紙オンライン記事より

 もう2年前となる記事ですが、2018年8月12日付のヴェルト(Welt)紙オンライン版で、「ベルリンの壁」建設の開始となった1961年8月13日についてのドイツ民主共和国東ドイツ内務省の内部史料の発見が報道されました。リンク先はこちらです。

 

 

 その史料とは、ドイツ連邦文書館に所蔵されたドイツ民主共和国内務省 ”Stellvertreter des Ministers des Innern und Leiters der Versorgungsdienste” の史料群のなかの "Journal der Handlungen" と題された当時の記録です。東ドイツ史は専門ではないので、ちょっと訳語をあてることはひとまず避けておきます。

 その記録には1961年8月12日から1961年9月初めまでの東西ベルリンの封鎖の過程について、内務大臣命令を含む動向が記されています。"Versorgungsdiest" は直訳すれば配給業務ですが、警察・消防・刑務所ほか内務省のあらゆる部門の装備支給を担っていました。

 

 この記事では、新たに発見された史料が東ベルリン警察署長の "Journal der Handlungen" を補完する貴重なものであると評価されています。そして、この史料が発見された経緯が説明されています。

 また、1961年当時、鉄条網からセメントで固められていく「ベルリンの壁」の建設過程が撮影された写真10点も掲載されていますので、興味のある方はどうぞ。記事の最後の方をご覧ください。

 

 「ベルリンの壁」建設については、以下のサイトもどうぞ。