浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

カール・フォン・オシエツキーについてのヴァーチャル展示――ドイツ連邦文書館より

 カール・フォン・オシエツキーについて、ドイツ連邦文書館のウェブサイトでヴァーチャル展示「カール・フォン・オシエツキー――あるドイツの平和主義者」が公開されています。

 

 

 ジャーナリストで平和運動家として知られるオシエツキーについて、解説文では彼の経歴が要約されています。史料としては、新聞・写真など10点が展示されています。強制収容所に収容されていたときのオシエツキーの写真と収容時のノーベル平和賞受賞関係ファイルの表紙も見ることができます。

 

ライプツィヒ市の女性史の取り組み――200名の歴史上のライプツィヒ女性のポートレート集

 ライプツィヒ市のホームページに「女性が歴史をつくる――ライプツィヒの女性ポートレート集」という特設サイトが公開されていることを知りました。以下は解説文へのリンクです。

 

 

 15世紀から現代までライプツィヒの歴史的業績をあげた200名の女性が紹介されており、ライプツィヒ市の男女同権担当者とルイーゼ=オットー=ペータース協会による取り組みとのことです。ポートレート集は以下のリンクからどうぞ。

 

 

 例として、ルイーゼ・オットー=ペータースのポートレートへのリンクを貼っておきます。

 

 

ドイツ軍制の歴史――ドイツ連邦文書館より

 ドイツ連邦文書館のバーチャル展示として、ドイツ軍制の歴史的変遷をシリーズ企画として取り上げていることを知りました。展示されている史料はすべてフライブルク連邦軍事文書館に所蔵されているものです。2022年9月現在、9つの展示が公開されています。

 

 

 解説の最後には、それぞれの時期の主要な史料群を教示してくれています。複雑なので、こうして概観を示してくれると助かりますね。

 

女性運動雑誌をデジタルで発見する――デジタルドイツ女性アーカイブより

 2022年6月9日、デジタルドイツ女性アーカイブ(Digitales Deutsches Frauenarchiv、DDF)のウェブサイトに、「女性運動雑誌をデジタルで発見する」というタイトルの記事が掲載されました。

 

 

 この記事は、DDFプロジェクトを紹介するもので、ドイツ女性運動文書館が2022年に取り組む、Die Frauenbewegung に加えて、 Centralblatt des Bundes deutscher Frauenvereine およびその後継誌 Die Frauenfrage をデジタル化するというものです。

 この2誌を選択した理由や著作権処理の問題などが説明されています。こういう紹介記事を通して、プロジェクトの進行を知ることができるのはいいですね。

 

ヒトラー総統府文書史料集の完結――ドイツ連邦文書館より

 2022年7月12日、ドイツ連邦文書館のホームページに、ヒトラー政権期の総統府文書史料集の第11巻(1944/45年)が刊行され、完結したとのプレスリリースが公開されました。

 

 

 この第11巻は、1944年から1945年5月までの戦争の最終局面に関わる中核的な史料を含んでいるとのことです。すでに国防軍があらゆる前線から部隊の撤退を進めている間、ナチ体制は大きな損失を被りながらも敗北を食い止めようとしていたと説明されています。

 この史料集 Akten der Reichskanzlei. Regierungszeit Hitler の第1巻の刊行は1983年だったそうです。来年には二部構成(1933-1939年、1940-1945年)でオンライン化されるということです。ありがたいですね。

 

 ちなみに、1968年から1990年にかけて刊行されたヴァイマル期についての23巻本の史料集 Akten der Reichskanzlei. Weimarer Republik は、2007年よりオンラインで閲覧できるようになっています。リンクを貼っておきます。