浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

オーストリア国立図書館の歴史紹介記事とデジタル化プロジェクト

 VÖBBLOGというオーストリア図書館員団体が作成しているブログサイトがあります。

 「オーストリア図書館員連合」と訳せばよいでしょうか。その団体が2020年6月23日にウィーンにあるオーストリア国立図書館について歴史紹介記事の情報を知らせてくれました。*1

 その記事自体は、Der Standard紙のウェブサイトに掲載されたものです。

 同館の設立から二つの大戦の歴史的経験、そして現在進められているデジタル化プロジェクトが紹介されています。

 記事には、夜にライトアップされた国立図書館1920年・21年の同館での講演ポスター、1920年当時の国立国会図書館のモノクロ写真、1966年の所蔵書籍カタログが置かれたホールのモノクロ写真が付されていて、眺めるだけでも興味深いと思います。

 デジタル化プロジェクトについては、2020年3月に120万点のデジタル化が済み、「デジタル閲覧室」が拡張されたと紹介されています。この新型コロナ危機のさなか、デジタル化は「大きな課題」であると同時に、オーストリア国立図書館にとって「大きな未来」でもある、という歴史家の言葉が引用されています。

 同館のデジタル化資料検索ページへのリンクはこちらからどうぞ。

onb.digital

 ブログ検索ページを訪問したところ、左側にあるアイコン ”Entdecken” をクリックすると、テーマ別の特集ページへのリンク "Hier entdecken" が現れました。左側の "Entdecken" のアイコンをクリックしていくと、次々と3つの特集ページへのリンク画像が切り替わっていきます。

 今のところ、以下の特集ページがあります。これらにアクセスするだけでも、同館のデジタル化資料の面白さがわかると思います。

  • Ambraser Heldenbuch
  • Edo-Zeit
  • Glockendons Gebetbuch
  • Blick ins Mittelalter
  • Die ganze Welt

 たとえば、"Die ganze Welt" のページに飛ぶと、15世紀半ばから19世紀半ばまでの18点の世界地図がアップされています。 "Edo-Zeit" のページには、18世紀から19世紀半ばまでの貴重書50点(そのトップには楫取屋治右衛門『鯨志』1794年版)を閲覧できます。

 手が空いたとき、このウェブサイトをじっくり訪問したいです。

*1:2020年6月24日Twitter「あさだしんじ」よりツイートした内容を改めたものです。