浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

亡命知識人の事例としてのアルバート・アインシュタイン――ドイツ連邦文書館ヴァーチャル展示より

 ドイツ連邦文書館のSNSでは、同館のヴァーチャル展示がよく紹介されますが、そのひとつとして「亡命知識人エリート――アルバート・アインシュタイン」を知りました。リンク先はこちらです。

 

 

 15点の図像・文書史料がアップされています。

 

 背景説明では、ナチ体制の支配のあいだにドイツの知的人材の損失のもっとも著名な事例の一つとして、アルバート・アインシュタインが挙げられています。最初の段落を紹介します。

 1879年3月14日にウルムで生まれた彼は、1921年ノーベル物理学賞を受賞し、ナチ体制による権力掌握直後に国を去りました。彼はユダヤ教徒、平和主義者、そして表現・学問の自由の闘士として、もはやその国では未来を見なかった、と説明されています。

 

 このヴァーチャル展示の重点は、ドイツでのアインシュタインの生活にあり、とくに内務省の文書(Bestand R 1501)には、プロイセン科学アカデミーをはじめ、物理学にかかわる研究機関でのアインシュタインの影響とそこからの追放を見ることができるとのことです。関連史料リストへのリンクも貼られています。