浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

革命の歴史家マンフレート・コソックについて

 2023年2月27日、ドイツ語圏の左派系オンライン誌 Jacobin に、東ドイツの歴史家で、In Tyrannos: Revolutionen der Weltgeschichte (Leipzig, 1989)[暴君のなかで――世界史の諸革命]という代表作をもつマンフレート・コソック氏(1930-1993年)を紹介する記事が掲載されました。

 

 

 記事の冒頭を紹介します。

 In Tyrannos は、マルクス主義歴史家マンフレート・コソックの卓越した著作であり、歴史学に貢献した重要な一冊である。同書は15世紀から19世紀後半までの時代を、永続革命の時代――フス派からパリ・コミューンまで――と解釈した。それは、フランスにおける政治・社会革命とイギリスにおける産業革命によって担われた、「資本主義の黎明」から名誉革命を経て、ブルジョワ的進歩の普遍化とグローバル化までの時代である。

 

 その後、コソック氏について、ドイツ民主共和国でもっとも評価された歴史家の一人であり、また国外でも高い評判を博し、ラテンアメリカ、フランス、米国で客員教授として招聘されました。革命のサイクルについてもっとも関心を寄せていたと紹介されています。