"Freikorps und Faschismus(義勇軍とファシズム)"というタイトルの本が出版されました。この本は、1918-1923年に突出した義勇兵闘士で後に絶滅戦争で重要な役割を果たした人物だけでなく、政治家として義勇軍のテロ行為を支えたり、あるいは傍観したり、理由はともあれナチ体制に抵抗した人物も取り上げているとのことです。
ハインリヒ・ヒムラーのような人物はもちろんですが、義勇兵を支えた人物の例として、工業家のフーゴ・シュティンネスや、さらには社会民主党のグスタフ・ノスケらの名前も挙げられています。一部には戦後ドイツでも大きな影響力をもった人物も見られると指摘されています。
義勇軍、またナチとの関連でいえば、今井宏昌さんや大曽根悠さんの研究を想起させます。
- 今井宏昌『暴力の経験史――第一次世界大戦後ドイツの義勇軍経験 1918~1923』法律文化社、2016年
- 大曽根悠「ナチ時代初期における『古参』言説とその『機能』」『ゲシヒテ』第14号、2021年4月、19-35頁