浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ドイツ学術評議会によるジェンダー研究のいっそうの確立をもとめるプレスリリースについて

 2023年7月10日、ドイツ学術評議会(Wissenschaftsrat)がジェンダー研究がいっそう普及することを求めるプレスリリースを発表しました。

 

 

 この機関――ドイツ科学評議会あるいはドイツ人文科学・科学評議会とも訳されています――は、1957年9月5日にドイツ連邦共和国で設立された科学政策を協議する組織で、連邦および各州の行政との協定を基盤にしています。

 プレスリリースのリード文では、性およびジェンダー関係の問いは多くの学問・社会領域にとって重要であり、分野横断的な研究領域かつ基礎研究から応用研究まで幅広くカバーするものであると説明されています。そして、学術評議会がドイツにおけるジェンダー研究の状態をはじめて広範にわたって把握し、そのさらなる発展を推奨するにいたったことを述べています。

 プレスリリースの本文に加えて、154頁からなるジェンダー研究のさらなる発展を推奨する報告書などが掲載されています。

 

 以前、このブログで、イエナ大学のジェンダー史講座抹消問題について取り上げましたが、こうした動きについても関係する気がします。関心のある方はどうぞ。