浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ナチ期との司法の連続性について――南ドイツ新聞より

 2023年2月15日、『南ドイツ新聞(Süddeutsche Zeitung)』オンライン版に「司法とナチズム――新たなローブをまとった褐色の法律家」というタイトルの記事が掲載されました。

 

 

 最近、司法分野での戦後とナチ期の連続性をテーマにした記事を目にします。このブログでもいくつか紹介しました。「現代ドイツ労働法とナチ期との連続性について――ドイチュラントフンクより」(2022年1月10日)や「Mal nach den Rechten schauen――法分野におけるナチ期との連続性を問うポッドキャスト 」(2022年11月30日)です。

 

 今回の『南ドイツ新聞』に掲載された記事は、エアランゲン=ニュルンベルク大学の法学者クリストフ・ザッファーリングさんがニュルンベルク諸原則国際協会(Internationale Akademie Nürnberger Prinzipien)の会長を引き継ぐにあたり、これまでの研究成果を紹介するものです。

 彼の研究(Die Akte Rosenburg, C.H. Beck, 2016; Staatsschutz im Kalten Krig, dtv, 2021)は、第二次世界大戦後、かつてのナチ党員が西ドイツ法律家としてさらに輝かしいキャリアを形成しえたことを明らかにしました。そのうえで、ニュルンベルク諸原則国際協会の活動や今後の展望が述べられています。