浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

DeKolについて――ドイツ・ニーダーザクセン州における脱植民地的ネットワーク

 DeKolというホームぺージを知りました。

 

 

 「脱植民地的ネットワーク・ノルトヴェスト(Dekoloniales Netzwerk Nordwest)」を名乗っていまして、ドイツのニーダーザクセン州、とくに農村地域におけるBIPoC(Black, Indigenous and People of Color 黒人、先住民、有色人種)にとって、互いに連携したり、日常の人種主義について意見を交換したりする可能性がほとんどないといいます。そして、それが植民地主義的な連続性と白人支配社会の社会的権力構造とどれほど関連しているかと問います。

 そして、ニーダーザクセン州、さらにフリースラント(オルデンブルク、ヴィルヘルムスハーフェン)では、十分な研修や再教育がなく、人種差別的経験や日常的にマイクロアグレッションにさらされた人びとが専門的知見をもち、かつ信頼できる人に相談できるような状況を欠いていると批判しています。

 そのうえで、ともに植民地的な連続性に抗して、構造的な差別と不正と闘い、すべての人間が平等な機会と権利を享受できるような包摂的な社会を創るために積極的に取り組むことを掲げています。