浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

破壊的代償としてのドイツ東部の右旋回――ndより

 2024年8月30日、ドイツ語圏の左派系メディア nd紙に、ドイツの極右政党 AfD (ドイツのための選択肢)がドイツ東部の州議会選挙で支持を拡大した背景についてのインタビュー記事が掲載されました。気になりましたので、リンクを貼っておきます。

 

 

 記事のタイトルは「AfD世論調査結果――破壊的代償」という意味です。人文地理学者ドミニク・インテルマンさんへのインタビュー記事で、東部における右旋回への所有関係の役割に焦点があてられています。

 

 冒頭で、ドイツ再統一時に、東ドイツの資産分配がきわめて不均等だったと語ります。生産手段の価値の85%が西ドイツの私有財産となり、およそ10%が外国人に、わずか5%程度が東ドイツの人びとに分け与えられたとのことです。この発展の道が東ドイツにローカルなブルジョワジーを失わせ、今日まで西ドイツの決定と給付に依存する地域にし、自立的な発展をほぼ不可能にした、と述べられています。