近刊の共著を紹介します。
この論文集は、ドイツと東アジアの近現代関係史を研究するドイツ近現代史研究者の研究グループによるものです。わたしもその一員ですが、いまは第二次世界大戦後に焦点を当てていることと、色々と学会関係の仕事に追われてしまって、足が遠のいています。
この研究グループは、これまで『日独関係史 1890-1945』(全3巻、東京大学出版会、2008年)、『ドイツと東アジア 1890-1945』(東京大学出版会、2017年)と研究成果を発表してきました。その第3弾になります。
目次は以下の通りです。
序章 課題と視角(熊野直樹)
第1章 中国武器市場をめぐる日独関係(田嶋信雄)
第2章 製鉄製鋼設備・技術――ドイツ鉄鋼業と中国中央鋼鉄廠(工藤章)
第3章 中国に豆を求めて――戦間期ドイツ・中国関係のなかの大豆と落花生(浅田進史)
第4章 阿片と独「満」関係(熊野直樹)
第5章 第二次世界大戦の終結と上海のドイツ人コミュニティ――「二つの中国」と「二つのドイツ」の成立を背景として(中村綾乃)
第6章 ドイツの対華プレス政策と中国の言論空間をめぐる争い――辛亥革命期を中心に(小池求)
あとがき(熊野直樹、田島信雄、工藤章)