浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

労働運動史関係文書館・図書館支援サークルについてのウェブサイト――Förderkreis Archive und Bibliotheken zur Geschichte der Arbeiterbewegung e. V.

 労働運動史関係の文書館・図書館を支援するドイツ語ウェブサイトを紹介します。

 

 

 「労働運動史文書館・図書館支援サークル」という訳語をあててみました。ウェブサイト内の "Vorgeschichte" (前史)の説明によれば、東西ドイツ統一にともなって、ドイツ民主共和国の文書館・図書館は存続の危機に立たされました。それらの機関で所蔵されている文書や図書の保存・整理・調査の見通しが不確かなものになってしまったとのことです。

 とくに、SEDドイツ社会主義統一党)の党文書館および図書館に所蔵された多くの史料・図書が問題となりました。そこには、マルクスエンゲルス所蔵史料、ドイツ社会民主党史関係組織文書、ドイツ共産党史文書、ドイツ労働運動史に関わる幹部の遺稿などが含まれています。まだまだ整理すべき図書もかなりあるようです。

  1991年から2019年までのこの協会の歴史について、分厚い解説がアップされています。リンク先はこちらです。

 

 

 この支援協会の会報にあたる "Mitteilungen/Debatte" は自由に閲覧できます。

 

 

 そのほか、講演録、出版物案内、テーマ別の論文掲載(マルクスレーニン主義研究所図書館の歴史、労働運動史、第一次世界大戦史、第二次世界大戦史、コロキウム)などが掲載されており、自由にダウンロードできる論考も多いです。

 

【2023年10月17日】

 最初に「支援協会」と訳してみましたが、より直訳的に「支援サークル」と改めました。