浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

B.テイラー「E.P.トムスンと『女性問題』」――History Workshopより

 2024年5月14日、バーバラ・テイラーさんが、"E. P. Thompson and the 'Woman Problem'"という論説を、History Workshopのウェブサイトで発表しました。

 

 

 この論説は、1988年に、あるカナダの雑誌で、E.P.トムスンが受けたインタビューの紹介から始まります。インタビュワーは、『イングランド労働者階級の形成』が男性労働者階級指向であって、フェミニスト歴史家たちは19世紀イギリスにおける労働者階級の生活の全体的な経験についてのその見方を変えているのか、と問いかけています。

 そして、トムスンの応答に触れつつ、フェミニズムに着想をえた研究者たちが、トムスンが描いた像を変えてきたこと、そして、自身の著書、Eve and New Jerusalem(1983年)について言及します。

 そして、最後に、トムスンのメアリー・ウルストンクラフト論と、トムソンの論考"The Sales of Wives"をめぐるラファエル・サミュエルとの間の論争を紹介しています。