浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

イスラエルとドイツの関係についての近刊書評――ローザ・ルクセンブルク財団より

 メモです。

 2024年6月19日、ローザ・ルクセンブルク財団のホームぺージに、『赦し?――イスラエルとドイツの国是』という本の書評が掲載されました。

 

 

 この書評の冒頭では、中東紛争、そしてその紛争と結びついたとされる反ユダヤ主義をめぐる議論が急進化するなかでの適切な時期の出版と評価しています。そして、同書は、どのようにイスラエルをみるドイツのまなざしが歴史的に発展してきたのかという問いを明らかにするものです。

 その中心的なテーゼは、ドイツのイスラエル論は、本来的にドイツのみが問題になっているにすぎないと批判するものです。そして、ドイツのイスラエル政策のあらゆる段階が、どのようにドイツの利益に役立ってきたかを明らかにしているとのことです。

 

 本書は、以下の英語で公刊された、博士論文を基にした研究書を縮約したドイツ語版です。

 

 

 日本での研究として、武井彩佳『〈和解〉のリアルポリティクス――ドイツ人とユダヤ人』(みすず書房、2017年)がありますね。