浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

第二次世界大戦後ドイツにおける女性の平和運動――デジタルドイツ女性アーカイブより

 2024年8月8日、デジタルドイツ女性アーカイブ(DDF)のホームページに、第二次世界大戦後のドイツ平和運動に取り組んだ女性活動家ゲルダヴェーバー(1923-2021年)が遺した資料を整理するDDFプロジェクトを紹介する記事が掲載されました。

 

 

 冒頭の段落を要約します。

 ドイツ女性運動文書館(Archiv der deutschen Frauenbewegung, AddF)には、1945年以降の女性平和運動および個々の女性活動家の平和のための政治参画に関する数多くの資料があります。とくに、エレオノーレ・ロンベルク(Eleonore Romberg, 1923-2004)、インゲボルク・キュスター(Ingeborg Küster, 1909-2004)、エリー・シュタインマン(Elly Steinmann, 1921-2009)を挙げることができます。また、W.O.M.A.N.(World Organisation of Mothers of all Nations)とIFFF(Internationale Frauenliga für Frieden und Freiheit, 婦人国際平和自由連盟)のドイツ支部は言及せずにはいられません。第二次世界大戦という出来事の影響をうけて、東西ドイツの女性が結集し、再軍備核武装に反対しました。近年、さらなる資料を獲得し、そのうち2つの資料が現在DDFプロジェクトのなかで調査されています。

 その一つがゲルダヴェーバーが遺した資料です。彼女は西ドイツのドイツ民主女性同盟(Demokratischer Frauenbund Deutschlands)の議長であり、後に共産主義研究者になりました。

 もう一つは、自由女性ネットワーク(Frauennetzwerk für Frieden, FNF)の資料です。こちらは世界平和のために活動する個々の女性および女性団体を一つにまとめる目的で、1996年にボンで設立された団体です。現在も活動している団体です。