浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

東西ドイツ統一から31年目のあれこれ

 ドイツ再統一から31年目ということで、色々と関連情報が回ってきます。とくに移民視点のものが多いですね。

 

 まず、フェアブレッヒャー出版社(Verbrecher Verlag)より、移民とユダヤ系の視点からみた「壁の崩壊」の記憶を問い直す論集です。それにしても Verbrecher は「犯罪者」という意味でして、この出版社の名前はいつみても驚きます。

 

 

 こちらはちょっと古く2020年にJacobin紙に掲載された論説です。同年に、Lütten Klein: Leben in der ostdeutschen Transformationsgesellschaft(リュッテン・クライン――東ドイツ移行社会における生活)というタイトルの本を刊行したシュテファン・マウさんへのインタビュー記事です。

 

 

 こちらは、zweiteroktober90(第二の1990年10月)というオンライン・プロジェクトです。東西ドイツ統一の前日および当日にあたる1990年10月2日・3日に発生したネオナチによる攻撃を記録することが目的として掲げられています。

 

 

【2021年11月26日追記】

 2021年11月9日、「壁の崩壊」から32年目ということで、taz紙オンライン版に移民史研究のパトリス・ポウトルス(Patrice Poutrus)さんのインタビュー記事が掲載されました。移民が経験した「壁の崩壊」について語ります。

 

 

【2022年9月2日追記】

 上記のVerbrecher Verlagから出版された論集ですが、なぜか書名と刊行年を誤記していました。気づきまして、修正しています。また、2022年7月27日に「記憶を乱す――ドイツ民主共和国における移民と反人種主義」と題した討論のPodcastでの録音放送が、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトで公開されました。リンクは以下の通りです。

 

 

【2023年1月21日追記】

 2022年12月21日、移民視点と関連して、「移民の遺産」と題され、世代をまたぐ記憶の重要さを指摘した論説が、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに掲載されました。冒頭で紹介した編者が寄稿したものです。