浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

「ハーナウ後の120日」――現代ドイツにおける移民背景をもつ人たちとの連帯の取り組み

 ローザ・ルクセンブルク財団が取り組んでいるプロジェクトの一つ、antifra* というブログがあります。*1

 

 

 ブログのタイトルに記されているとおり、こちらは移民についての議論・教育・ネットワークづくりを目的とし、人種主義およびネオナチに対抗するためのブログサイトです。antifraは、antifa(反ファシズム)とantira(反人種主義)を組み合わせた造語なのでしょう。

 2020年6月22日、そのブログに「ハーナウ後の120日――連帯のための空間」という記事が投稿されました。

 

 

 同年2月19日にハーナウで、移民背景をもつ9人が銃撃によって殺害されました。この痛ましい事件と犠牲となった9人について、寄稿者のハイコ・コッホ氏が「イニシアティヴ2月19日ハーナウ(Initiative 19. Februar Hanau)」というグループのメンバー2人とのインタビュー形式で解説しています。

 ドイツでも新型コロナ感染症の危機に直面していますが、そうした状況でこの事件が忘れ去られることに抗う試みと位置づけられています。

 

【2022年3月4日追記】

 2022年2月18日、ローザ・ルクセンブルク財団のYouTubeチャンネルで、ハーナウ事件の犠牲者のために人種主義と闘う家族のドキュメンタリー動画がアップされました。

 

 

 また、翌19日には、SWR2という放送局のウェブサイトに、「ドイツの右翼テロリズム――戦後から今日まで」というタイトルのドキュメンタリー動画が掲載されました。

 

 

*1:2020年6月24日Twitter「あさだしんじ」よりツイートした内容を改めたものです。