浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

「エンゲルス2020」――ヴッパータール市エンゲルス生誕200年記念行事について

 2020年はフリードリヒ・エンゲルス1820年11月28日ー1895年8月5日)生誕200年とのことで、ドイツ連邦共和国ノルトライン=ヴェストファーレン州の都市ヴッパータールでは、"Das Engels-Jahr 2020(Engels 2020)"と題した一連の記念行事が行われています。エンゲルスが生まれたバルメン(Barmen)は現在、同都市の一部になっています。*1

 

 ベルリンのカール・ディーツ出版社からの案内で、『ヴッパーターラー・ルントシャウ(Wuppertaler Rundschau)』紙のウェブサイトに掲載された2020年5月13日の記事を知りました("Installation von Gregor Eisenmann: Friedrich Engels schwebt durch den Gaskessel")。

 

 同記事は、エンゲルス生誕200年記念行事の一環で、マルチメディア芸術家グレーゴア・アイゼンマンが、都市を舞台にしたプロジェクション・マッピング・アートを紹介したものです。

 

 42枚の写真が付きです。記事のトップのガス用ボイラー式貯蔵タンクへの投影はとても美しいですし、オペラハウスに投影された映像も印象的です。都市に息づいている感じがします。

 

 なかなか日本で、たとえば幸徳秋水をテーマにプロジェクションマッピングで記念する自治体を想像しにくいですよね。

 

 「エンゲルス2020」公式サイトはこちらからどうぞ。トップページの"MENÜ"をみると、かなりの充実ぶりがうかがえます。

 

【2022年6月1日追記】

 エンゲルス生誕200周年を記念して、2021年に国際会議が開催されました。その成果が書籍として刊行されています。タイトルは、「エンゲルスから学んだか――ラテンアメリカにおける左翼のユートピアと解放の実践」という意味です。出版社へのリンクもある紹介文はこちら。

 

 

*1:2020年5月26日Twitter「あさだしんじ」からツイートした内容を改めたものです。