浅田進史研究室/歴史学

研究・教育・学会活動ノート

ドイツ史|移民史

ドイツ移民関係資料センター兼博物館とTheodor Wonja Michaelについて

ケルンにドイツ移民関係史資料センター兼博物館があることをはじめて知りました。以下にホームページへのリンクを貼っておきます。 DOMiD e.V. – Dokumentationszentrum und Museum über die Migration in Deutschland そのサイトに、Theodor Wonja Michael…

写真集『ドイツ民主共和国のなかのシンティ――マイノリティの日常』(2020年)――Der Freitag紙の書評より

2020年10月、東ドイツ時代のシンティをテーマにした写真集が出版されました。タイトルを訳せば、「ドイツ民主共和国のなかのシンティ――マイノリティの日常」になります。 Markus Hawlik-Abramowitz/ Simone Trieder, Sinti in der DDR. Alltag einer Minderh…

東ドイツ女性からみた東西ドイツ統一30年――デジタル・ドイツ女性アーカイブ討論企画

2020年9月21日、デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに東西ドイツ統一30年討論会の案内が掲載され、30日以降、録画映像も追加されました。 この討論会の説明文には、東西ドイツ統一30年を経ても、体制転換と移行についての語りに、東ドイツのフェミ…

戦後ドイツの移民たちの自己組織化について――ローザ・ルクセンブルク財団より

2020年9月のことですが、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに「移民の長征――戦後ドイツにおける移民自己組織化の開始」というタイトルの冊子PDFがアップされました。 紹介ページへのリンクはこちらです。 Albert Scharenberg (2020) Der lange Marsch …

移民女性の視点からドイツ再統一を再考する――1992年ロストック=リヒテンハーゲンでの人種主義的暴動について

デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトに「見境のない嫌悪」と題したレポートがアップされました。 Eine Kooperation von DaMigra und DDF (2020), Grenzenloses Unbehagen, in: Digitales Deutsches Frauenarchiv このレポートは、1992年8月22日に始…

現代ドイツにおける移民の権利向上に向けた多様な取り組み――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

現代移民問題への社会的な関心が高まっていますが、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに次のような論説が掲載されました。 Jonas Engelmann, »Diese Schrift ist eine Kampfhandlung«. in Rosa Luxemburg Stiftung, 2020. この論説では、日常的な人…

1970年代西ドイツにおける移民と労働闘争――ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトより

2020年8月、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、1970年代西ドイツにおける移民労働者とその闘争に関する論説が掲載されました。 Efsun Kızılay, Migration und Arbeitskämpfe: Ein Blick zurück in die Zeit der «Gastarbeiter*innen» und ihre Kä…

女性移民およびアフリカ系ディアスポラからみたドイツ再統一――デジタルドイツ女性アーカイブより

また、今回も東西ドイツ統一30周年企画に関する記事の紹介です。 デジタルドイツ女性アーカイブのウェブサイトで、女性移民およびアフリカ系ディアスポラからみたドイツ再統一についての討論会記事が掲載されました。リンク先はこちらになります。 Eine Koop…

1972年BMW工場でのイタリア人労働者によるストライキについて

2020年7月11日、Abendzeitung紙のウェブサイトに、1972年にBMW工場でのイタリア人労働者ストライキを研究したジーモン・ゲーケ(Simon Goeke)さんへのインタビュー記事が掲載されました。 リンク先はこちらになります。 Der BMW-Streik, von dem kaum jeman…

「社会の自己理解が問題だ」――ドイツにおける人種主義について

2020年7月2日、Jungle.World というジャーナルのウェブサイトに、ドイツにおける人種主義をめぐる論争を取り上げたインタビュー記事が掲載されました。タイトルとリンク先はこちらになります。 ”Es geht um das Selbstverständnis der Gesellschaft”, in Jun…

「ハーナウ後の120日」――現代ドイツにおける移民背景をもつ人たちとの連帯の取り組み

ローザ・ルクセンブルク財団が取り組んでいるプロジェクトの一つ、antifra* というブログがあります。*1 Blog | ANTIFRA - Debatte, Bildung, Vernetzung zu Migration und gegen Rassismus und Neonazismus ブログのタイトルに記されているとおり、こちらは…

ヘッセン州立文書館移民データバンクHESAUSについて

ドイツのヘッセン州立文書館が同州出身の移民データバンクをオンラインで提供するサービスを開始しました。*1 HESAUS - Datenbank des Hessisches Landesarchiv zur Auswanderung online 1980年代半ば以降、3つのヘッセン州立文書館が独自に移民データバン…

ドイツ民主共和国と移民史――ウェブサイト「国家市民学」より

"Staatsbürgerkunde”というウェブサイトを知りました。ドイツ民主共和国、つまり東ドイツでの日常生活を、いわゆる「オスタルギー(東ドイツ時代への郷愁)」なしに振り返るインタビュー記録がアップされています。*1 Staatsbürgerkunde 2020年6月11日、この…

新型コロナ感染症下の現代ドイツ移民労働問題について

新型コロナ感染症がドイツでも広まり、大きな問題となっています。2020年5月19日に、この問題と移民労働者の労働環境に焦点をあてた論説がローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに寄稿されました。*1 Benjamin Luig, Gesundheit am Arbeitsplatz reicht …

"Eigensinn im Burderland"――東ドイツ移民史研究との関わりで

2020年5月14日、ローザ・ルクセンブルク財団の情報から、"Eigensinn im Bruderland(兄弟国のなかの自己意識)"というウェブサイトについて知りました。このサイトが2020年のグリム・オンライン・アワードにノミネートされたとのことです。*1 冷戦期にドイツ…

「ゲスターポが来るまで」――ハンブルクのチャイナタウンについてのドキュメンタリー動画

2020年5月13日、ローザ・ルクセンブルク財団(rls_history)の案内で、「ゲスターポが来るまで」という短いドキュメンタリー動画がYoutubeにアップされていることを知りました。*1 ハンブルクのザンクト・パウリ地区にあるチャイナタウンを舞台にしています…

移民と移動――ハンブルク現代史研究所「記憶のワークショップ」

ハンブルク現代史研究所(FZH, Forschungsstelle für Zeitgeschichte in Hamburg)は、1990年より「記憶のワークショップ(Werkstatt der Erinnerung)」という活動に取り組んでいます。 最初に、ハンブルクでナチズムによって迫害された人たちの語りを収集…